オリンパス OM-D E-M1 は、開発に3年以上費やしている
Focus Numerique が、オリンパス 寺田利之氏のインタビュー記事を掲載しています。デバイスの設計に1~2年かかるが、チッププロセッサの設計が一番時間が掛かり、OM-D E-M1の描画エンジン TruePic VII の開発に3年以上費やしているとコメントしています。
- 通常この手カメラのデバイス設計には1~2年かかり、チッププロセッサの設計が一番時間がかかる
- OM-D E-M1に採用されている描画エンジン TruePic VII の開発は3年以上費やしている
- センサーに関しては仕様を細かく決めたロードマップを元に、新機能がちゃんと動作するように、事前にセンサーメーカーと共同で開発している
- 現時点では、コントラストAFは静物を撮影するには非常に高速であるが、動体は位相差AFの方が効率的に動作するので、今回ハイブリッドAFを採用した次第
- 今後も両AFを進化させていくし、2つのAFを組み合わせることで、マイクロフォーサーズレンズとフォーサーズレンズが使用できるラインアップの幅が広がった
- オリンパスはセンサーメーカーではないが、医療分野で画像に関する経験もあり、興味深く進歩したセンサーを開発したメーカーがあれば、そのセンサーを採用する可能性はある
- ローパスレス仕様にするには、解決しなければいけない技術的な問題もあり、今回OM-D E-M1ではファインディテール処理 II でモアレ問題を解消している
- RAWファイルではモアレを確認することは可能だが、ソフトウェアで完全に補正可能である
- オリンパスのRAWが12bitなのは、12bitと14bitは大きな差がないから
- まあ14bitの方がマーケティングとしてみれば良いが、それがユーザーにとって重要とは思わないし、データを処理するためにプロセッサのコストが上がってしまう
- OM-D E-M1は電子シャッターを採用していないが、現時点でこのセンサーに対応する充分な速さの電子シャッターがない為
- E-620にはボタン類にバックライト採用したが、多くのフィードバックを得られず、ユーザにとって重要な機能ではなかったようだ
- 背面モニタにタッチパネルを採用してるが、メニュー周りなど100%対応しているとは言えず、改善すべき点であるが、我々には時間が必要である
- 我々はカメラ屋であってパナソニックのようなビデオ屋ではない
- 確かにオリンパス機は動画に弱いが、静止画において最高のデバイスとなるべく開発に集中している
先日はBest Mirrorless Camera Reviewsに寺田氏のインタビュー記事が掲載されていましたが、どうやら各国でOM-D E-M1発表に合わせて色々インタビューに応えているようです。
ほんとTruePic VIIが実装されるのに時間かかったな~と思います。OM-D E-M5が登場してきた時、てっきり新しい描画エンジンでくると思ったら据え置きでしたから。まあOM-D E-M5からPEN E-P5まで調整され続けて進化していましたが。
E-7のように開発が途中で止まってしまう機種もあるので、OM-D E-M1はちゃんと発表されて良かったな~と思います。