オリンパス カメラ事業の弱点が明らかに 将来的に8Kカメラが出てきそう
オリンパスが「統合レポート 2019」を公開しました。映像事業の内容を見る限り、来期以降もカメラ事業は存続していく事が伺え、様々な視点から現時点における映像事業(カメラ事業)を分析し弱点も明らかにしています。
オリンパス カメラの強み
- ミラーレスへの集中により蓄積された独自技術
- 高性能レンズの小型・軽量化設計、製造力
- ミラーレス市場(日本)において高いシェアを維持
オリンパス カメラの弱み
- 巨大市場である米国、中国での低シェア
さすがに米国・中国ともにシェアが低いと赤字になるでしょっ!と思わせる弱点。国内ミラーレス市場のオリンパスのシェアは20%の模様。「市場環境と見直し」の項目で、構造改革を進めると共に " 収益性の高い交換レンズを強化する " としていて、オリンパスは先日レンズロードマップを更新したばかり。
あとミラーレス機への乗り替え需要に期待している反面、やはりスマートフォンやタブレットを驚異に挙げ、今後さらにミラーレス市場における競争が激化すると予想しています。あとオリンパスの主軸は医療事業であり、映像事業の技術を他事業に展開可能である事をアピールしているので安泰とは言わないけれど、それなりに赤字を解消していけば映像事業は存続していきそうな印象です。
「当社はマイクロフォーサーズシス テム規格に準拠したミラーレス一眼カメラの開発に注力しています。」と今後もマイクロフォーサーズで行く事を明言。
オリンパス 映像事業の重点施策
映像事業の「重点施策」が興味深い内容で、今後の製品展開が伺えるところをピックアップしてみると…
- 高付加価値ミラーレス(主にOM-Dシリーズ)・交換レンズ(PROシリーズ)の開発に注力
- 4K / 8Kの動画技術や撮影のためのデバイス開発、出力(モニター)インターフェース の最適化等、トータル技術を確立
「PEN」ではななく「OM-D」を中心に開発を進め、ここでも「PROレンズ」開発に注力する事を明らかにしています。「OM-D E-M5 Mark III」が発売されたばかりですが、新世代「OM-D E-M1 Mark III」の登場に期待が高まります。
あと先日更新したレンズロードマップでは「M.ZUIKO ED 12-45mm F4.0 PRO」を計画している事を明らかにしていて、今後F4.0 PROシリーズが展開するかもしれません。F2.8ではなくF4.0通しにする事により小型軽量で写りの良いラインになるのでしょうか。色々想像してしまいます。
8Kデバイスの開発も明らかにしています。おそらく最初は医療事業に向けた8Kデバイスになると思いますが、それが民生カメラに最適化されて登場してくるのではないでしょうか。ここ最近オリンパスのカメラ事業がどうなっていくのか話題になりましたが、2020年の展開に期待です。