パナソニック「LUMIX S 24mm F1.8」は使用する喜びがある広角単焦点レンズ
ePHOTOzineが、パナソニック Lマウント 小型軽量コンセプト F1.8単焦点シリーズ「LUMIX S 24mm F1.8 | S-S24」レビューとサンプル画像を掲載しました。画像品質・フォーカス・ハンドリング・価格を高く評価し「LUMIX S 24mm F1.8」は使用する喜びがあると結論付けています。
LUMIX S 24mm F1.8の長所
- 素晴らしい中央部分のシャープネス
- 防塵防滴に配慮した設計
- 中央部は事実上 色収差なし
- 周辺部の色収差(CA)は良く制御されている
- 控え目な周辺減光
- 素晴らしいハンドリング
- 高速高精度AF
- フォーカスブリージングの影響が少ない ※フォーカスブリージング : ピント送りする時に画角が少し変わってしまう事
- 50mm / 85mm 兄弟レンズと描写性能・サイズ・操作性などを統一している ※少し意訳しました
- フレアを低いレベルに制御している
LUMIX S 24mm F1.8の短所
- 周辺部のシャープネスは、中央部よりも低い
4.5星を獲得し " かなりお勧めレンズ " に選出しています。静止画・動画で素晴らしい結果が得られる1本であると選出理由を挙げています。
評価・結論
「24mm F1.8」「50mm F1.8」「85mm F1.8」この3本のレンズはフォトグラファーだけでなくビデオグラファーにもマッチしたレンズであり、かなり煮詰めて仕上げたレンズであると思うとF1.8単焦点シリーズの仕上がり具合を評価。
今回の「LUMIX S 24mm F1.8」は、高品質でハンドリングは素晴らしく、価格もリーズナブルであるだけでなく、レンズフードのリリースキャッチなど細部のデザインなどにも改良が加えられていると解説。
24mmという焦点距離は、元々汎用性が高い広角な焦点距離であり、風景や建物だけでなくストリートフォトグラフィや背景を織り込んだポートレートなど幅広い用途に対応しているとのこと。
性能面は、実際に立体的な被写体を撮影するのではなく(壁などに貼った)フラットなテストチャートを撮影すると周辺部のシャープネスは低下していまう事は別として、質の高い画像を実現していると評価しています。ハンドリングは変なクセはなく素晴らしいとのこと。フォーカシングも露出も正確で、昔から人気のある24mmレンズは多くの被写体にいとも簡単にフィットするレンズであり、使う喜びがあるレンズであると結論付けています。
MTFチャート
独自MTFチャートを掲載しており…
- 中央部 … F1.8は非常に良好、F2~F11まで素晴らしく、F16は非常に良好
- 周辺部 … 全体的に良好でF4まで絞ると非常に良好 ※周辺部はF4がピーク
実際掲載されているMTFチャート見てみると中央部と周辺部に差がある事が確認できます。中央部は全F値使えそうな印象。周辺部はF4でピークを迎えますがF1.8-F16まで大きな差はないので、周辺部はカメラ内補正で引き上げる事を前提とした光学設計なのかな~と個人的に感じます。※実際に使ってみないと分かりませんが
製品ページの解説やサンプル画像を見ると臨場感ある広角ポートレート推しでボケ表現も意識したレンズである事を謳っています。テストチャートではなく絞り込んで撮る実際の風景や建物画像の周辺部の仕上がりが許容範囲なのかどうか個人的に気になるところ。
色収差(CA)
知り得る限りカメラ内補正をゼロにして測定した色収差(CA)チャートも掲載。中央部は実際ゼロに近い数値で、周辺部も上手く制御していると解説。さらに修正が必要な場合、カメラ内補正やソフトウェアでの補正が可能とのこと。
実際掲載されている色収差チャートを見てみると、周辺部はカメラ内補正を前提とした設計にしてあるようにも感じます。ただし一般的に軸上色収差と球面収差はデジタル補正で補正し切れないと言われているので、この辺を光学設計で補正しているのかどうか個人的に気になるところ。
歪曲
歪曲は、樽型歪曲 -0.63% しかなく、広角レンズとしては素晴らしい数値とのこと。必要に応じてソフトウェアで補正可能としていますが、基本的にその必要はない模様。
ボケ味
広角レンズは多くの領域をシャープに保ちたいと思う事が多いので、ボケ味は広角であまり問題になる事はないと最初に基本説明。しかし「LUMIX S 24mm F1.8」は、開放F1.8だけに背景をボケさすシーンを探す機会が増え、上手く機能していると評価。
フレア耐性
フレアも良く制御されているとのこと。構図内に明るい光源がある場合でもコントラストが影響を受ける事はないと解説。用意周到に光源を配置した時にのみにレンズがアーティファクトの影響を受けるそうで、これはフレアを発生させるためにその状況を作り出す必要があり実際の使用において問題が起きる事はないと結論付けています。※アーティファクト : レンズ設計的にゴーストやフレアなど人工的に発生してしまう光の現象といった感じでしょうか
周辺減光
周辺減光は特に開放時に見受けられるが極端ではなく、美学的にも創造的にも有効であるとしています。