パナソニック「LUMIX S 85mm F1.8」は、手頃価格ながらも非の打ち所がない性能を実現
ePHOTOzineが、パナソニック Lマウント 小型軽量コンセプト F1.8単焦点シリーズ「LUMIX S 85mm F1.8 | S-S85」レビューとサンプル画像を掲載しました。「LUMIX S 85mm F1.8」は、お手頃価格ながらも操作性は悪くなく、非の打ち所がない性能を実現していると評価しています。
LUMIX S 85mm F1.8の長所
- 全体的に素晴らしいシャープネス
- 防塵防滴耐低温仕様 ※防塵・防滴に配慮した構造
- 実質的に中央部の色収差(CA)はないと言って良いレベル
- 周辺部の色収差は良く制御されている
- 非常に低いレベルに制御した周辺減光
- 実質的に直線で歪曲なし
- 素晴らしいハンドリング
- 高速高精度AF
- フォーカスブリージングの影響が少ない ※フォーカスブリージング : ピント送りする時に画角が少し変わってしまう事
- 24mm / 50mm 兄弟レンズと描写性能・サイズ・操作性などを統一している ※少し意訳しました
- 低いレベルに制御したフレア耐性
LUMIX S 85mm F1.8の短所
- レンズが正しく装着されなかった事が数回あった
- よりF値が明るい " F1.4 " レンズ仕様を好む人もいる
5つ星満点を獲得し " エディターズ・チョイス " に選出しています。「LUMIX S 24mm F1.8」 は非の打ち所がない性能を発揮した素晴らしいレンズでありながら手頃な価格を実現していると選出理由を挙げています。
評価・結論
85mmレンズは、どのメーカーのレンズでも最高の性能を発揮する可能性が高いレンズと考えらてきたが、このパナソニック「LUMIX S 85mm F1.8」はまさにそのポジションを満たそうとしているように見えると第一声。
驚くほど高いレベルで均一的なパフォーマンスを実現しており、操作性も悪くなく、魅力的な価格設定のレンズに仕上がっていると評価。F1.4レンズほどF値は明るくないが、わずかに暗いF値になる事で小型軽量に貢献し控え目な価格設定を実現していると解説。実用上 " F1.8 " と " F1.4 " の差は非常に小さいとコメント。
使用するのに素敵なレンズであり、本当に素晴らしい撮影結果を得る事ができるレンズであり、非常にお手頃価格なレンズで「エディターズ・チョイス」に相応しいレンズであると結論付けています。
MTFチャート
独自MTFチャートを掲載しており…
- 中央部 … F1.8~F8まで素晴らしく、F11~F22まで非常に良好
- 周辺部 … F1.8~F8まで素晴らしく、F11~F22まで非常に良好
実際に掲載されているMTFチャートを見てみると、中央部と周辺部に大きな差はなく、絞り込んでも数値が急激に落ち込む事はないチャートとなっており「端から端までほぼ完璧なシャープネスを実現している」と評価しています。
色収差(CA)
知り得る限りカメラ内補正をゼロにして測定した色収差(CA)チャートも掲載。中央部はほぼゼロに近い値で周辺部も良く制御されていると評価。
実際に掲載されている色収差チャートを見てみると、中央部はまったく心配いらない値で、周辺部はF1.8が一番高い値を示しており、それでも0.7pxぐらいでしょうか。さらに補正が必要な場合は、カメラ内補正とソフトウェアの補正が可能としています。
歪曲
歪曲は、わずか-0.07%の樽型歪曲が存在するとのこと。ほぼ直線と言って良い値で建物撮りに最適なレンズであると解説。
ボケ味
ボケ味は非常に滑らかで、ピントが合っていないボケ部分は心地いいソフトなグラデーションを実現しており、ポートレートに相応しいレンズに仕上がっていると評価。
フレア耐性
フレアはレンズによってがっちり制御されており、構図内に明るい光源があってもコントラストの低下やアーチファクトの発生はほとんどないとのこと。※アーティファクト : レンズ設計的にゴーストやフレアなど人工的に発生してしまう光の現象といった感じでしょうか
周辺減光
開放側では周辺減光が存在し、絞り込んでいくと非常に印象的な低い値となり、ポートレートレンズとして良い事だろうと判断しています。