ホーム > カメラニュース 2021 > シグマ「18-50mm F2.8 DC DN」は適切な価格・操作性・性能を実現したズームレンズ

シグマ「18-50mm F2.8 DC DN」は適切な価格・操作性・性能を実現したズームレンズ

ePHOTOzineが、シグマ ミラーレス専用設計 APS-C対応 標準ズームレンズ「18-50mm F2.8 DC DN | Contemporary」レビューとサンプル画像を掲載しました。「18-50mm F2.8 DC DN」は、適切な価格・操作性・性能を実現したF2.8通しのズームレンズで旅行に最適であると評価しています。

18-50mm F2.8 DC DNの長所

  • 素晴らしいシャープネス
  • 絞り込んだ時の控え目な周辺減光
  • 光源に向けて撮ってもコントラストは保たれる
  • 低いレベルに制御した中央部分の色収差(CA)
  • 高速・高精度・実質的に静音なAF
  • 防塵防滴 ※簡易防塵防滴構造
  • 小型軽量
  • F2.8通し
  • 適正価格 ※希望小売価格 73,150円(税込)
  • 3年保証 ※英国の場合

18-50mm F2.8 DC DNの短所

  • 明らかな周辺部の色収差(CA)
  • 高いレベルの歪曲
  • 明るい光源ではフレアが出現する

4.5星を獲得し " かなりお勧めレンズ " に選出。「18-50mm F2.8 DC DN | Contemporary」はコンパクトで高品質なレンズであり、F2.8通しの明るいレンズで旅行に最適であると選出理由を挙げています。

評価・結論

この新たなF2.8レンズの登場により、選択肢がはっきり言って大幅に増えたと第一声。APS-Cフォーマットの被写界深度が深いことを考えると、背景をボカす事が出来るようになり、特にポートレート撮影において大きなメリットとなると解説。

ズームリングとフォーカスリング以外の操作系はなくクリエイティブなプロセスを邪魔するのものはないとシンプルな構造を説明しています。このレンズは小型軽量で素晴らしい品質を実現した完璧な旅行レンズであると明言。

マイナスポイントとして歪曲を挙げており、その歪曲を活かすようなクリエイティブな撮影が必要がない場合、カメラ内補正をオンにするべきであると提案。レンズの光学設計ですべてを制御するのか、カメラ内補正を前提に設計するのか、そのアプローチの良し悪しは興味深い議論となるだろうとコメントしています。※個人的に小型軽量コンセプトのミラーレス用交換レンズは、カメラ内補正が前提のレンズが多い印象

「18-50mm F2.8 DC DN | Contemporary」は、適切な価格・操作性・性能を実現しており " かなりお勧めレンズ " であると結論付けています。

独自MTFチャート

  • 18mm 中央部 … F2.8~F8まで素晴らしく、F11~F16まで非常に良好、F22はソフト描写
  • 18mm 周辺部 … F2.8~F4は非常に良好、F5.6~F8まで素晴らしく、F11~F16まで非常に良好、F22はソフト描写
  • 24mm 中央部 … F2.8~F8まで素晴らしく、F11~F16は非常に良好、F22はソフト描写
  • 24mm 周辺部 … F2.8~F11は非常に良好、F16は良好、F22はソフト描写
  • 35mm 中央部 … F2.8~F8まで素晴らしく、F11~F16まで非常に良好、F22はソフト描写
  • 35mm 周辺部 … F2.8~F11は非常に良好、F16は良好、F22はソフト描写
  • 50mm 中央部 … F2.8~F8まで素晴らしく、F11~F16は非常に良好、F22はソフト描写
  • 50mm 周辺部 … F2.8~F5.6は素晴らしく、F8~F16まで非常に良好、F22はソフト描写

掲載されている各焦点距離のMTFチャート見てみると、18mm・24mmの開放域の中央部と周辺部に差があり、すべての焦点距離でF16・F22辺りの数値はガクっと落ちる事が確認できます。

独自色収差(CA)チャート

色収差は全焦点距離の中央部で非常に良く制御されているとのこと。周辺部は色収差が見受けられる模様。多くの被写体で問題が生じる事はないが、問題が発生した場合はカメラ内補正やソフトウェアでの補正を提案しています。実際に各焦点距離の色収差チャートを見てみると、周辺部の数値が明らかに高い事が確認できます。※周辺部はカメラ内補正に任せた設計かもしれません

歪曲

歪曲はカメラ内補正オフだと 18mm 樽型歪曲 -5.68%、24mm 樽型歪曲 -1.20%、35mm 糸巻型歪曲 +2.89%、50mm 糸巻型歪曲 +3.12%が存在するとのこと。特に24mm時の歪曲が大きく、やはりカメラ内補正をオンにするかソフトウェアで補正が前提になる模様。

ボケ味

ボケ味はスーパー・クリーミーな類ではないが、それにも関わらず非常に満足がいくもので良好なグラデーションとハイライトを効果的に仕上げていると説明しています。

フレア耐性

フレアは通常目立つことはなく、コントラスト低下の兆候もないとのこと。構図の中に明るい光源があるとアーティファクトが発生し易くなるが、レンズはこれを見越しておりコントラストは維持していると解説。※アーティファクト : レンズ設計的にゴーストやフレアなど人工的に発生してしまう光の現象といった感じでしょうか

周辺減光

開放F値とワイド端を除けば周辺減光は控え目であるとのこと。