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ソニー「FE 35mm F1.4 GM」とニコン「Z 58mm f/0.95 S Noct」設計者は初担当

ちゃんとした会社であれば技術的にも精神的にも人を育てる側面がありますが、ソニーもニコンも若手に看板・主力製品に設計を任している事が伺えます。両レンズの共通点は、、設計者が初担当したレンズでありピックアップしてみました。

Z 58mm f/0.95 S Noct

光学設計担当の坪野谷さんは、これまでどんな製品を担当してきましたか?

坪野谷 :実は、Noctが最初です。これまではその他のNIKKOR Zレンズにお手伝いとして参加していましたが、初めての担当として、このレンズを設計させていただきました。

坪野谷 :過去にもそういうパターンが多いと聞いています。よく言われるのが、「ベテラン設計者はある程度のところで先を見通して見切りをつけてしまいがちだから、そうではない若手にとりあえずがむしゃらに走らせてみる」といった考えです。

石上 :若手だと好奇心のようなものが旺盛で、新たな発想が出やすいのかもしれませんね。ベテランだと「これをやるとこうなるね」と判断してしまいがちですが、若手だと「これをやると、もしかしたらこうなるかもしれない」というところがあります。

二階堂 :それを受け入れる上の人たちもいるということですね。

坪野谷 :「最高を目指してください」という、ただその一言でした。

上記は2020年3月30日にデジカメWatchに掲載された「大口径マウントの「NIKKOR Z」開発秘話(後編)」ニコン開発陣インタビュー記事で、光学設計者である坪野谷氏が、初めて光学設計担当者として開発したレンズである事を明らかにしています。技術系の仕事だけでなく、どの仕事でも試行錯誤したり失敗したりする事で気付きがあるし、若手が成長しないと将来的に良い製品が造れなくなるのも確か。ニコンには、その土壌がある事が伺えるインタビュー記事になっています。

FE 35mm F1.4GM

「FE 35mm F1.4GM」は発表と同時に特に海外で映像系メディアやインフルエンサーによるインプレッション動画・記事の数々が登場し前評判が高いですが、このレンズの設計も担当者として初めて開発した事が伺えるツイートも。ソニー公式のアカウントではないので確定ではないですが、設計担当者として開発したレンズが世に出る悦びが伝わるツイートとなっています。※Update : ツイートが削除された模様

人によって考え方は違うと思いますが、個人的に若手の技術者や企画者がどんどん開発できる環境は良いように感じます。

少し話は変わりますが欧州版ソニー α Universeが、 Dennis Schmelz氏が「FE 35mm F1.4GM」で撮影したショートフィルムを紹介。静止画・動画共このレンズに期待しているユーザーさんは多いのではないでしょうか。米国量販店の売り出し価格は、1,398ドル (おそらく税抜き価格) となっており、国内における各量販店の売り出し価格が気になるところ。このレンズの予約受付開始は2021年1月19日なので、この日に各量販店の売り出し価格が明らかになるのではないでしょうか。※国内希望小売価格 : 198,530円+税