ソニー決算発表「エレクトロニクス全般 収益貢献をしっかり継続できる事業体に変革した」
ソニーが、2021年度 第1四半期 決算 (2021年4月~6月) 発表を行いました。カメラ事業は好調でカメラは約1,160億円を売り上げた事が明らかに。カメラ事業が属するEP&S分野はテレビとカメラが好調で大幅増収とのこと。年間見通しの売上高を600億円引き上げ23,200億円としています。
EP&S分野 2021年度第1四半期 (2021年4月~6月)
- 売上高 … 5,763億円 (前年同期比 +59%)
- 営業利益 … 718億円
2020年4月~6月はコロナの影響を大きく受けた時の実績なので今期を前年同期で比べると良くて当たり前ですが、売上高は2,149億円増収となる5,763億円を達成し、前年同期比で営業利益は△89億円から806億円と大幅に損益を改善し718億円の黒字へ。その理由として製品ミックスの改善及び販売台数の増加によるテレビ、デジタルカメラ、オーディオ・ビデオの増収を挙げています。
EP&S分野 年間見通し (2021年4月~2022年3月)
- 売上高 … 2兆3,200億円
- 営業利益 … 1,700億円
4月の年間見通しと比べると売上高は600億円上方修正され2兆3,200億円に。営業利益は220億円上方修正され1,700億円に。説明会の音声データを聞いてみると「コロナにより全世界で需要が大幅に縮小していたデジタルカメラについては、需要の回復と高機能・高性能商品への市場シフトを背景に高い商品競争力ですべの地域において好調な販売になっています。」とコメント。(0:15:08あたりから)
カメラ売上 2021年度第1四半期 (2021年4月~6月)
- 2020年度Q1 … 464億円
- 2020年度Q2 … 902億円
- 2020年度Q3 … 1,215億円
- 2020年度Q4 … 804億円
- 2021年度Q1 … 1,164億円
補足資料(PDF)に製品カテゴリー別の売上高が掲載されておりスチルカメラとビデオカメラの合算になりますが2021年度Q1 (2021年4月~6月) の売上高が確認できます。1,164億1,000万円を売り上げ、前年同期の2.5倍を売り上げている事が確認できます。カメラ市場は10~12月の売上が一番高くなるのですが、去年のQ3 (2020年10~12月) に近い売上高を記録しており、コロナの影響を脱しつつある事が伺えます。
質疑応答
Q : 今回の東京五輪から御社のミラーレスカメラの使用が急速に拡大しているようだが、コンシュマーのマーケットからプロ向けミラーレスへの拡大をどう評価しているのか? (音声データ 0:30:30あたりから)
A: スポンサーシップの関係から現在行われているスポーツイベントに直接かかわる直接的な言及は差し控えたいと思っている。しかし、カメラ事業自体についてはどちらかと言うと昨年からのコロナの影響でなかなか外出が出来なかったり、シューティングの機会がないといったカタチで昨年度は非常に厳しい状況が続いていた。その状況が緩和され今年度に入ってからかなり堅調に推移しており、今後もこの傾向が続くと期待している。一般論として「αカメラ」のプロ向けのシェアは上がってきていると認識している。
Q : エレクトロニクス事業 特にカメラになるが、今期非常に好調だがカメラ事業を含めてエレクトロニクスは今後継続的に 利益貢献・収益貢献 が続く状態になったと判断しているのか、まだ戻った状態であって大きな収益貢献にはないってないと判断しているのか、その辺の状況を知りたい (音声データ 0:32:29あたりから 2つ目の質問)
A : エレクトロニクス全般については、色んな体質改善・構造改革を経て全体的に経営体質は非常に強くなった印象を持っている。需要の変化によって様々な対処が必要になると思っているが、私自身は収益貢献をしっかり継続できる事業体に変革したのではないかと考えている。
今回は久々にカメラ事業に関する質問がいくつか登場したので上記の2つをピックアップしてみました。数字を見ても取り組み方を聞いてもソニーが好調である事が伺えます。