ホーム > カメラニュース 2021 > ソニー「α7IV」ようやく国内発表 海外レビューとラボテスト記事をピックアップ

ソニー「α7IV」ようやく国内発表 海外レビューとラボテスト記事をピックアップ

やっとソニー「α7 IV | ILCE-7M4」が国内発表されたのでPhotographyBlogのレビュー記事とCineDのラボテスト記事を取り上げてみようかと。

ソニーα7IV

まず最初に「α7IV」は国内でボディは2021年12月17日発売予定、レンズキットは2022年春以降。プレスリリースに市場推定価格(税込)が掲載されており、ボディ 330,000円前後、ズームレンズキット 350,000円前後とのこと。国内では " 次代の、新基準へ " と表現していますが、もはやベーシック機とは言えない価格帯に感じます。インフレ価格先取的な…この辺は日本人にとって辛いところかもしれません。

PhotographyBlog

PhotographyBlogのレビュー記事からソニー「α7IV」の価格帯や立ち位置を中心にピックアップしてみました。

α7IV 評価 ※5点満点

  • 総合評価 … 4.5 ※かなりお勧め機種に選出
  • デザイン・設計 … 5
  • 機能 … 4.5
  • 使い勝手 … 4.5
  • 画像品質 … 5
  • 価格 (金額に見合う価値) … 4

「α7IV」は、競合機の登場と価格が上がった事によりエントリークラスのベスト・チョイスではなくなった

「α7IV」は人気の高い前機種から大幅にアップグレードが施されているが、(フルサイズエントリー市場における)競争の激化と「α7IV」の大幅な値上げによりエントリークラス・フルサイズ機におけるベストチョイスではなくなった。

ソニーは海外で「α7IV」を " Beyond basic " と表現しており、PhotographyBlogは価格面でもベーシック機ではなく、フルサイズエントリー市場において「α7IV」は選択肢としてベストではない事を伺わせる意見を掲載しています。※国内では " 次代の、新基準へ " と表現

しかし「α7IV」自体の評価は高く…

結論 :「α7IV」は非常に有能なハイブリッド・オールラウンダー

「α7IV」はほとんどのフォトグラファーとビデオグラファーのニーズを満たす非常に良く出来た万能なハイブリッド機に仕上がっていると結論付けられる。

「α7IV」はエントリークラス価格でなく、今ではキヤノン「EOS R6」、ニコン「Z 6II」、パナソニック「LUMIX S5」など非常に優秀な競合機が存在する事を指摘。しかし様々な撮影ニーズを満たす必要があり、ハイブリットカメラ1台しか購入できない場合、エントリー機以上のカメラを購入できるカメラ資金があるのなら、「α7IV」は購入リストの筆頭になるはずであると解説。 なのでカメラ資金さえあれば「α7IV」は買いの機種といった感じでしょうか。

 

CineD 日本語版

CineDの方はラボテスト記事になっており、ローリングシャッター特性とダイナミックレンジ・ラティテュード関連をピックアップしてみました。※CineDは、プリプロダクション版のレビュー記事も掲載しています。

ローリングシャッター特性は少し弱い

  • α7IV … 26.8ms ※4Kフルフレームモード
  • α1 … 16.6ms ※8Kフルフレームモード
  • α7SIII … 8.7ms
  • パナソニック S1/S5 … 22ms
  • キヤノン EOS R5 … 15.5ms
  • キヤノン EOS R6 … 30.6ms

「α7IV」のローリングシャッターは残念ながら少し弱いと判断。数値が小さいほど良好な値なのですが「α1」「α7SII」と比べると「α7IV」の数値は高く、「EOS R5」や「S1/S5」にも遅れを取っている数値である事が伺えます。しかしAPS-CクロップモードのUHDの13msとなり、かなり改善している事も掲載。やはり「α7SIII」は動画志向カメラだけあって優秀な事が分かります。

ラティテュード

  • α7IV … 約7stop
  • パナソニック S1/S5/S1H … 8Stop
  • ARRI ALEXA LF … 10Stop

個人的にダイナミックレンジとラティテュードほぼ同じ意味合いの表現と勝手に認識していますが、CineDはきっちり分けて解説しています。※CineDは、ダイナミックレンジは処理可能な明るさの信号値、ラティテュードは露出オーバーやアンダーになっても色やディテールを維持できる性能と分けている模様

「α7IV」のダイナミックレンジは SNR=2 12.9Stop / SNR=1 14Stop を実現しており、この良い結果はダウンサンプリングとオフにできないカメラ内の大幅なノイズリダクションによって達成されているとのこと。ただしポストプロダクション(編集)時にノイズを効果的に除去はする事は難しいそうで、パナソニック機の方がノイズ除去がし易く優れているとラティテュード解説項目で説明。この辺のところは、ソニー機あるあるなのでしょうか。

今回の「α7IV」ラボテスト記事の最後に " ラボテストで全体的に非常に強力な結果を示した " と結論付けています。

あとePHOTOzineもすでに「α7IV」レビュー記事を掲載済み。