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ソニー α6700 vs α6600 スペックやボディの仕上がり具合を比較

ソニー Eマウント APS-C ハイエンド機「α6700」が発表されたので前機種と言える「α6600」とスペックやボディの仕上がり具合を比べてみました。それでは一緒に見てみましょう。

ボディサイズと質量 (幅x高さx奥行き / バッテリーとメモリーカードを含む)

A6700
  • α6700 … 122.0 x 69.0 x 75.1 mm 493g
  • α6600 … 120.0 x 66.9 x 69.3 mm 503g

正面から見るとボディが少し大きくなった事が伺えます。「α6700」の幅は2mm広くなり、高さは2.1mm高くなっています。上面図の所でも触れますが、ボディサイズの大きな違いは奥行きで「α6700」は5.8mmも厚くなっています。「α6700」はボディサイズは大きくなりましたが、その反面 軽量化に成功。

デザイン言語は引き継いでますが、グリップが改良されている事が伺え実際の使用感が気になるところ。「α6700」製品ページを見てみると " グリップの形状を見直しました。α6600からグリップの厚みを増し、形状を工夫することで、ホールド性をさらに向上しました。APS-C機の高い機動力を維持しながら、望遠レンズ装着時でもグリップをしっかりホールドでき、安定した撮影が可能です。" と掲載しています。

シャッターボタン下に新たに " 前ダイヤル " が採用されている事が確認できます。

背面画像から伺える背面モニタとAF-ONボタン

α6700
  • α6700 … バリアングル式モニタ 103万ドット
  • α6600 … チルト式モニタ 92万ドット

「α6700」はついにバリアングル式モニタを採用。両機は3.0型TFT液晶モニタを採用していますが、前機種「α6600」はワイドなモニタだった事が伺えます。今回はモニタ下部に " SONY " ロゴを廃しており、より精悍というか道具的な佇まいに。サムレストは「α6700」の方が親指を引っかけやすいように深めになっています。

「α6700」は " AF-ON " ボタンを採用しており、新たなグリップとの組み合わせで望遠レンズも使い易くなっていそうな予感。メニューボタンが配置されている面は傾斜が付けられています。EVFに関しては、スペック的に同じ。

上面から見ると「α6700」は厚みがあり、RECボタンを新たに採用

α6700

上面から見ると「α6700」が厚みを増した事が分かります。「FX」シリーズの方が分かり易いのですが、ソニーは上面の領域を細くし、段差を付ける事で薄く小さいボディに見せるデザインを採用している事が伺えます。

「α6700」は新たに " RECボタン " を採用。モードダイヤルを見てみると、階層になっており下側に " 静止画/動画/S&Q切り換えダイヤル " が採用されている事が確認できます。あとシャッターボタン周りのOn/Offやレバーの位置が少し変更されており、使い勝手が向上している事に期待。

今回の「α6700」は、上面からはみ出た背面側上部は傾斜が付けられており、メニューボタンが上から確認可能で、この辺は実際に設定を変更する時に認識し易そうな予感。

イメージセンサーと描画エンジン ※センサー画素数は有効画素数

  • α6700 … 2600万画素 裏面照射型 Exmor R CMOSセンサー / BIONZ XR
  • α6600 … 2420万画素 Exmor CMOSセンサー / BIONZ X

「α6xxx」シリーズについに裏面照射型センサーが搭載されました。描画エンジンも " BIONZ XR " に進化しています。製品ページを見ると、BIONZ XR と BIONZ X の処理能力の差は8倍とのこと。

静止画サイズ

  • α6700 … 6192 x 4128px
  • α6600 … 6000 x 4000px

イメージセンサーの画素数が引き上げられた分、静止画の画像サイズも大きくなりました。「α6700」はここ最近採用する機種が多くなっている新たなフォーマット " HEIF " にも対応。

シャッタースピード

  • α6700 … メカシャッター 1/4000-30秒、電子シャッター 1/8000-30秒
  • α6600 … メカシャッター 1/4000-30秒

連写

  • α6700 … 11コマ/秒、Jpeg Lサイズ エクストラファイン143枚、RAW59枚
  • α6600 … 11コマ/秒 Jpeg Lサイズ エクストラファイン99枚、RAW46枚

「α6700」は画素数が増加しましたが、処理能力が向上したため Jepg/RAW ともに連続撮影枚数は向上しています。シャッタースピードも連写も飛びぬけた感はない印象。

動画性能

「α6700」の動画性能は明らかに進化しており、「α6700」は新たに " XAVC HS 4K | MPEG-H HEVC/H.265コーデック 10bit記録 " に対応しています。しかかも「α6700」は最大で4K120pまで撮影可能。ただし4K120p撮影は、38%クロップされる模様。

「α6700」は S-Cinetone を採用し、ジャイロセンサーによって補正効果を向上させる「アクティブモード」も搭載しています。ボディ内手ブレ補正機構は両機搭載。

両機種はソニーの代名詞的な " 全画素読み出し6Kオーバーサンプリングによる4K解像 " が撮影可能ですが、「α6700」の動画性能解説ページを見る限り全体的に動画性能を引き上げてきている事が確認できます。

AF性能

「α6700」はAIプロセッシングユニットを搭載した次世代のAFシステムを搭載しています。製品ページで " α6600よりさらに大きく進化した次世代AFシステムが、静止画・動画を問わず、撮影をサポートします " と大きくアピール。

バッテリー

  • α6700 … NP-FZ100
  • α6600 … NP-FZ100

両機種ともに同じZバッテリーを採用しています。しかしバッテリーライフは「α6700」の方が静止画・動画ともに短くなりました。

  • α6700 … 静止画 EVF 550枚 / 動画 EVF 95分
  • α6600 … 静止画 EVF 720枚 / 動画 EVF 140分

多くのユーザーさんはサブのバッテリーを運用していると思うし「α6700」はUSB給電・充電にも対応しています。

USB・HDMI端子

  • α6700 … USB Type-C / HDMI Type-D
  • α6600 … Micro USB / HDMI Type-D

「α6700」は USB Type-C 端子を搭載し、USB PD(Power Delivery)に対応しており給電・充電が可能。テザー撮影やストリーミング配信にも対応しています。ちなみにHDMIは両機種 " HDMI Type-D " 端子を採用。

ワイヤレス

  • α6700 … Wi-Fi 2.4GHz/5GHz帯、Bluetooth Ver.4.2
  • α6600 … Wi-Fi 2.4GHz帯

「α6600」は国内で2019年11月に発売された機種だけに最新機種「α6700」と比べるとワイヤス環境はスペック的に差を感じます。スマホやタブレットとコネクトして使用する事もあると思うのでこの辺の仕様は重要になりつつあります。

両機種のスペックをざっくり抜き出して比べてみましたが「α6700」は全体的に進化しており、ソニーの現在のEマウント APS-C/フルサイズ ミラーレス機ならではのハイブリッド機に仕上がっている印象です。