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タムロン「11-20mm F/2.8 Di III-A RXD」は理想的な旅の相棒となるレンズ

ePHOTOzineが、タムロンのソニーEマウント APS-C対応 大口径超広角ズームレンズ「11-20mm F/2.8 Di III-A RXD (Model B060)」レビューとサンプル画像を掲載しました。「11-20mm F/2.8 Di III-A RXD」は小型軽量ボディながらも性能は素晴らしくタムロン17-70mm F/2.8」とのコンビで理想的な旅の相棒となると評価しています。

11-20mm F/2.8 Di III-A RXDの長所

  • 卓越したシャープネス
  • 中焦点距離における歪曲の低さ
  • 低いレベルに制御したフレア耐性
  • 良く制御された色収差(CA)
  • 実質的に高速・静音AF
  • 軽量 ※ 335g
  • 簡易防滴構造
  • 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDとのコンビで運用するのがお勧め
  • 控え目な周辺減光

11-20mm F/2.8 Di III-A RXDの短所

  • 11mm時の大きな歪曲
  • レンズ内手ブレ補正機構(OSS)を搭載していない
  • ワイド端とテレ端の最短撮影距離は理想の逆になっており (ワイド 15cm / テレ 24cm)、テレ端でピントを合わせた方がワーキングディスタンスが良くなる

4.5星を獲得し " かなりお勧めレンズ " に選出しています。素晴らしい性能を発揮する理想的な旅の相棒となるレンズである事を選出理由に挙げています。

評価・結論

間違いなくこのレンズは並外れたレンズに仕上がっていると第一声。性能は素晴らしく思ったよりもかなり軽量で簡易防滴構造であり現実的な価格のレンズのであると仕上がり具合を解説。理想的な旅の相棒となると評価。

レンズ内手ブレ補正機構(OSS)が搭載されていない事をマイナスポイントとして挙げていますが、超広角レンズだけに許容範囲というか受け入れられ易いかもしれないとフォロー。嬉しい事に一部のソニーカメラはボディ内手ブレ補正機構(SteadyShot)を搭載していると言及。

タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」との組み合わせは強力なコンビとなり、旅するカジュアル・フォトグラファーが必要とするもの全てを得る事ができると結論付けています。※light photographerをカジュアル・フォトグラファーと意訳しました

独自MTFチャート

  • 11mm 中央部 … F2.8~F11まで素晴らしく、F16でも非常に良好
  • 11mm 周辺部 … F2.8は良好、F4は非常に良好、F5.6が素晴らしく、F8~F11まで非常に良好、F16は良好
  • 14mm 中央部 … F2.8~F4は卓越し、F5.6~F11まで素晴らしく、F16は非常に良好
  • 14mm 周辺部 … F2.8~F8まで素晴らしく、F11は非常に良好、F16は良好
  • 16mm 中央部 … F2.8~F4は卓越し、F5.6~F11まで素晴らしく、F16は非常に良好
  • 16mm 周辺部 … F2.8~F8まで素晴らしく、F11は非常に良好、F16は良好
  • 20mm 中央部 … F2.8は素晴らしく、F4は卓越し、F5.6~F11まで素晴らしく、F16は非常に良好
  • 20mm 周辺部 … F2.8~F11まで素晴らしく、F16は非常に良好

全焦点距離に渡って素晴らしい性能を発揮していると評価。実際に掲載されている各焦点距離のMTFチャートを見てみると、F4~F8ぐらいまで絞った時が中央部・周辺部ともにピークである事が確認できます。焦点距離11mm時は、中央部と周辺部の差ははっきりで出る事が伺えます。

独自色収差(CA)チャート

出来る限りカメラ内補正をオフにして測定した色収差チャート。中央部は適切に制御しているものの周辺部は若干フリンジが見受けられるとのこと。ただし過度のフリンジではないのでほとんどの被写体で目立つことはないだろうと判断しています。実際に掲載されている各焦点距離の色収差チャートを見てみると、確かに周辺部は1pxを超えていて高めに感じます。

歪曲

こちらもカメラ内補正をオフにして測定しており、11mm -3.47% 樽型歪曲、14mm -0.28% 樽型歪曲、16mm +0.75% 糸巻型歪曲、20mm +1.53% 糸巻型歪曲が存在するとのこと。特にワイド端 11mm時は " -3.47% " と大きな歪曲があると指摘。

ボケ味

広角レンズだけにボケ味に関しては得意分野ではないが、非常に滑らかで心地良い表情を見せてくれると評価。広角撮りは絞り込んで撮る事が多いかもしれないが、F2.8開放で撮れば(浅い)被写界深度を生かして撮影出来る事もあると提案しています。

フレア耐性

フレアは通常目立つことはないが、光源がかなり厳しいシーンでは軽いアーティファクトが発生する時がある模様。ただしそういう場合でもコントラストの低下はないとのこと。※アーティファクト : レンズ設計的にゴーストやフレアなど人工的に発生してしまう光の現象といった感じでしょうか

周辺減光

周辺減光はワイド端や開放時で最も目立つが、それ以外の場合は目立たないと判断しています。必要に応じてソフトウェア補正は可能とのこと。