タムロン「28-75mm F/2.8 Di III VXD G2」は非常に実用的な標準ズームレンズ
ePHOTOzineが、タムロンのEマウントフルサイズ対応 標準ズームレンズ「28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 (Model A063)」レビューとサンプル画像を掲載しました。
28-75mm F/2.8 Di III VXD G2の長所
- 卓越したシャープネスが素晴らしい
- 近接撮影性能 ※ワイド18cm / テレ38cm
- 中央部の色収差(CA)は良くコントロールされている
- 素晴らしいフレア制御
- 簡易防滴構造
- 明るいF値
- 高速・高精度で実質的に静音AF
- USB-C
28-75mm F/2.8 Di III VXD G2の短所
- 明確な歪曲
- 周辺部の色収差(CA)
- 75mm時の周辺部のシャープネスは低い
4.5星を獲得し " かなりお勧めレンズ " に選出しています。「28-75mm F/2.8 Di III VXD G2」は、ソニーフルサイズミラーレス機に対応した素晴らしい大口径標準ズームレンズであると掲載。
評価・結論
「28-75mm F/2.8 Di III VXD G2」は使うのが楽しいレンズであり、素晴らしい撮影結果をもたらしてくれると第一声。レンズ補正(カメラ内補正)をオンにした方が良いかもしれないが、多くのミラーレスレンズ設計がそうなってきており、重要なのは撮影結果であると掲載。
75mm時の周辺部のシャープネスは落ちるものの、美しいボケ味が魅力的なポートレートが撮れる可能性があり、その以外の焦点距離でもボケ味を損なう事なく非常に高いシャープネスを実現していると評価。これに加えてかなり便利な近接撮影性能を実現しており、非常に実用的なレンズに仕上がっていると結論付けています。
MTFチャート
- 28mm 中央部 … F2.8～F5.6が卓越し、F8が素晴らしく、F11～F16が非常に良好、F22は良好
- 28mm 周辺部 … F2.8～F5.6が卓越し、F8～F16まで非常に良好、F22はまずまず
- 35mm 中央部 … F2.8～F4が素晴らしく、F5.6が卓越し、F8～F16は非常に良好、F22は良好
- 35mm 周辺部 … F2.8は非常に良好、F4～F5.6が素晴らしく、F8～F16が非常に良好、F22はまずまず
- 50mm 中央部 … F2.8～F8まで素晴らしく、F11～F16は非常に良好、F22は良好
- 50mm 周辺部 … F2.8～F5.6まで素晴らしく、F8～16まで非常に良好、F22は良好
- 75mm 中央部 … F2.8～F8まで素晴らしく、F11～F16まで非常に良好、F22は良好
- 75mm 周辺部 … F2.8～F5.6まで良好、F8は非常に良好、F11～F16まで良好、F22はまずまず
75mm周辺部のみのシャーネスは低いレべルではあるが、全体的に素晴らしい結果であると評価。中央部のシャープネスが高く、周辺部が柔らかいテレ端で撮影するとむしろ良いポートレートレンズになりそうと解説。
色収差(CA)チャート
出来る範囲でカメラ内補正をオフにして測定した色収差チャートを掲載。中央部の補正は全体を通して素晴らしいが、周辺部は周辺部はかなり高い色収差が見受けられるとのこと。必要に応じてカメラ内補正、ソフトウェアで補正可能な模様。
歪曲
歪曲は明らかに存在し、建築写真などで周辺部に直線が求められる時はカメラ内補正やソフトウェア補正が必要になる場合があると解説。ただし被写体によってはあまり気にならないとしています。28mm 樽型歪曲 -2.26%、35ｍｍ 糸巻型歪曲 +0.93%、50mm 糸巻型歪曲 +2.96%、75mm 糸巻型歪曲 +3.28% が存在するとのこと。
ボケ味
非常に柔らかく心地良いボケ味を実現しているとのこと。特にポートレートに適しているとしています。
フレア耐性
レンズコーティングは効果的でフレアは最小限に抑えていると評価。軽度のアーティファクトを発生させることは可能であるとしながらも、それを再現するにはかなり意図的で厳しい光源が必要な模様。※アーティファクト : レンズ設計的にゴーストやフレアなど人工的に発生してしまう光の現象といった感じでしょうか
周辺減光
開放付近が最も顕著に出るが、それ以外はズームレンズとして非常にマイルドな仕上がりであると掲載。こちらもカメラ内補正やソフトウェアでの補正が可能としています。