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タムロン決算発表 写真事業の通期見通し 売上高432億円、営業利益93億円を予想

タムロンが、2022年12月期第1四半期 (2022年1月~3月) 決算発表を行いました。写真関連事業のQ1実績と通期見通しを見てみましょう。

タムロン 2022年12月期第1四半期 (2022年1月~3月) 実績

当社グループ関連市場であるデジタルカメラ市場は、半導体不足の影響によるカメラメーカーの供給停滞等もあり、ミラーレスカメラ、一眼レフカメラともに前年同期に比べて数量ベース、金額ベースで減少となりました。交換レンズもカメラの減少に伴い前年同期に比べて数量ベースでは減少となりましたが、高付加価値品への需要の継続により金額ベースでは増加となりました。

自社ブランド製品は、ミラーレスカメラ用交換レンズは主に2021年半ば以降に発売した超望遠ズームレンズ 150-500mm VC VXD (A057)、高倍率ズームレンズ 18-300mm F/3.5-6.3 VC VXD (B061)、大口径望遠ズームレンズ 35-150mm F/2-2.8 VXD (A058)、大口径標準ズームレンズ28-75mm F/2.8 VXD G2 (A063)等の新製品投入効果等により好調に推移しましたが、従来の一眼レフカメラ用交換レンズは前年同期に反動増があったことや半導体不足の影響もあり伸び悩みました。

OEMは、受注機種の増加等により、堅調に推移いたしました。

このような結果、写真関連事業の売上高は94億91百万円、営業利益は22億22百万円となりました。※2022年12月期 第1四半期決算短信決資料(PDF)より

  • タムロン全体 … 売上高 138億2,000万円 / 営業利益 20億8,000万円
  • 写真関連事業 … 売上高 94億9,100万円 / 営業利益 22億2,200万円

まず最初にカメラ市場状況を説明した後にタムロン自体の写真関連事業の状況を解説しています。ミラーレス用 交換レンズは好調である事が伺え、やはり半導体不足の影響があった事に触れていますが写真関連事業は、きっちり黒字を確保している事が確認できます。OEM受注機種増加の文言も気になるところ。

タムロン 通期見通し (2022年1月~12月)

  • タムロン全体 … 売上高 610億円 → 624億円 / 営業利益 76億円 → 85億円
  • 写真関連事業 … 売上高 432億円 / 営業利益 93億円

決算短信資料(PDF)の3ページを見てみると、各事業の通期見通し (2022年1月~12月) が掲載されており、写真関連事業の売上高は432億円、営業利益は93億円を見込んでいるとのこと。業績予想の修正に関するお知らせ資料(PDF)も公開しており、半導体不足や地政学リスクの不確実性に触れながらも円安の進行を考慮し、Q2以降の為替レートを 1ドル=120円 / 1ユーロ=133円 で予測し直した模様。※これまでは1ドル=110円ベース

今後も半導体不足、地勢学的リスク、為替レートなど様々な要因で実際の業績が変わってくると思うので、Q1時点で精度の高い見通しは難しいかもしれません。

写真関連事業の地域別売上高 (2022年1月~3月) が興味深い

  • 日本 … 19億900万円
  • 北米 … 13億2,400万円
  • 欧州 … 14億2,400万円
  • アジア … 46億500万円
  • その他 … 2億2,800万円

北米や欧州よりもアジア圏で大きく売り上げている事が伺えます。北米や欧州よりも日本が売り上げているのも少し意外でした。決算短信資料の11ページに掲載されています。