タムロン夏の決算発表 写真事業は堅調 2022年下期もミラーレス用新レンズ順次投入を示唆
タムロンが、2022年12月期 第2四半期 (2022年4月~6月) 決算発表を行いました。
Q2決算ですが、Q1-Q2を合せた2022年上期実績となっており、タムロンの2022年上期実績と通期見通し(2022年1月~12月)を見てみましょう。
2022年上期実績 写真事業概況 (2022年1月~6月)
- 売上高 … 227億3,700万円 (前年前期比 +16%)
- 営業利益 … 57億6,600万円 (前年前期比 +41.1%)
- 営業利益率 … 25.4%
写真関連事業では、売上高が前期比16%増となる32億円の増収となりました。自社ブランドでは市場縮小影響により従来の一眼レフカメラ用は減収となりましたが、市場が好調であり当社新製品も集中させているミラーレスカメラ用の交換レンズは売上を伸ばし、OEMも受注機種増により、共に増収となりました。 なお、自社ブランドの主な地域別の動向としては、現地通貨ベースで、日本が40%増と好調を維持し、ロックダウン影響を受けた中国も20%増、米国も約5%増とプラスになりましたが、欧州は第1四半期にディーラー在庫の調整を図っ たこともあり約20%減のマイナスとなりました。営業利益は、大幅増収効果、粗利率向上、自社ブランドでの販管費比率低下により、1.4倍となる大幅増益となり、営業利益率は25%台と高利益率を達成しました。※2022年12月期 第2四半期 決算発表資料(ノート付き)より
ミラーレス用交換レンズの売上が伸び、OEM受注も好調な事が伺え、前年の上期と比べて売上高は+16%、営業利益は+41.1%の大幅増益となっています。2022年下期にタムロンのOEM的なレンズが再びN社から登場する事はあるのでしょうか。
写真事業 通期見通し (2022年1月~12月)
- 売上高 … 449億円 (前年比 +8.8%)
- 営業利益 … 106億円 (前年比 +24.3%)
- 営業利益率 … 23.6%
写真関連事業では、売上高は前期比9%増収の449億円を見込みます。上期に対しては、半導体不足に起因してOEMの調整がはいることから伸び率は鈍化しますが、通期では、OEMは前期並みを維持、自社ブランドでは2桁増収の15%増収を目指します。自社ブランドでは、下期はミラーレス用の新製品の順次投入により、ミラーレ ス比率は上期の約70%から下期は約80%まで高めていく計画です。利益面も、9%増収に対して24%増益を目指し、主力事業として更なる高収益体制を築いていきます。計画に対しては、売上高では17億円、営業利益も13億円の引き上げをしました。※2022年12月期 第2四半期 決算発表資料(ノート付き)より
通期見通しは前回決算時の通期見通しより引き上げられ、売上高は 432億円→449億円、営業利益は93億円→106億円、営業利益率は21.5%→23.6%になっています。タムロンは開発発表した「50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD」の発売を2022年秋に予定しています。年間5機種程度の新レンズ投入が基本路線でタムロンは今年2本しか発表していないので、あと2~3本くらい2022年下期に登場するかもしれません。
「毎年、5機種程度の新製品投入の方針に基づき、2022年も更にミラーレス用のラインナップ拡充を図っていきますのでご期待ください。」というメッセージも決算資料(ノート付き)に掲載されています。
写真事業 地域別売上高 (2022年1月~6月)
決算短信の方に写真事業の地域別売上高も掲載されておりピックアップしてみると…
- 日本 … 32億5,500万円
- 北米 … 35億2,000万円
- 欧州 … 35億9,900万円
- アジア … 118億1,200万円
- その他 … 5億5,000万円
…となっています。