ホーム > カメラニュース 2021 > 「ZEISS ZX-1」は革新的だが好き嫌いがはっきり分かれるフルサイズミラーレス機

「ZEISS ZX-1」は革新的だが好き嫌いがはっきり分かれるフルサイズミラーレス機

ePHOTOzineが、ツァイスのレンズ一体型フルサイズミラーレス機「ZEISS ZX-1」レビューとサンプル画像を掲載しました。「ZX-1」は革新的で洗練されたデザインが施され素晴らしい画像が撮影可能であるが、好き嫌いがはっきり分かれるカメラであると評価しています。※現時点で「ZX-1」はまだ日本で発売されていません。

ZEISS ZX-1の長所

  • 素晴らしい画像品質
  • 非常に低いレベルに制御した色収差(CA)
  • 周辺減光が圧倒的に少ない
  • 美しいボケ味
  • Lightroomが内蔵されている
  • 余裕のSSD 512GB
  • クラウド、スマートフォン、PCへの優れた接続性
  • 素晴らしいEVF
  • 素晴らしい背面モニタ

ZEISS ZX-1の短所

  • 起動時間が遅い (25秒かかるが、スリープからの復帰は速い)
  • 防塵防滴仕様ではない
  • 手ブレ補正機構を搭載していない
  • 画面操作が複雑
  • 絞りリングがグリップしない
  • 非常に高い価格設定 ※米国量販店で6,000ドル 2021年8月16日時点

4つ星を獲得し " お勧め機種 " に選出しています。「ZX-1」は革新的で洗練されたデザインが施され素晴らしい撮影結果を得る事ができると選出理由を挙げています。

評価

写真家の立場から見れば、手ブレ補正や防塵防滴仕様など欠けており、動作の遅さも気になると第一声。しかしスマートフォンユーザーの立場から見れば、画像編集可能性なアプリ(Lightroom)を内蔵した高品質なカメラであり、(クラウド・スマホ・PCなどへの)コネクト機能やスマホのようなメニューの操作性は大きな可能性を秘めていると説明。「ZX-1」は、おそらく " マーマイト・カメラ " のようなモノで好き嫌いがはっきり分かれるカメラかもしれないと立ち位置を解説しています。※マーマイトをネット調べてみると英国の発酵食品で現地の人でも好き嫌いがはっきり分かれる食品のようで、日本的に表現すれば「納豆カメラ」といった感じでしょうか。

私たちの意見がどうであれ「ZX-1」は非常に洗練されたデザインを実現し、高価格であるが高品質な画像を生成すると結論付けています。

ISO感度耐性

  • ISO80~ISO100 … どこから見ても綺麗な画像
  • ISO200~ISO400 … まったくもって綺麗であるが、ほんの少しノイズが浮かび上がる
  • ISO800~ISO1600 … 常用可能であるが、軽く色ノイズが発生し始める
  • ISO3200 … 明らかに軽めのノイズが存在するが、パキっとした(画像なので)それなりに見栄えする
  • ISO6400 … まだシャープネスは残っているが、ノイズレベルが上昇し、暗部に不快な紫の色相が見受けられる
  • ISO12800 … 紫がかったノイズが多く良くない
  • ISO25600 … ノイズがパープルヘイズになってしまい、ジミ・ヘンドリックスな世界に
  • ISO51200 … ひどいレベルでまったく使えない

ZEISS Distagon 35mm f/2 T* レンズ

  • 35mm 中央部 … F2~F4まで素晴らしく、F5.6~F8まで非常に良好、F11が良好、F16~F22はまずまず
  • 35mm 周辺部 … F2~F5.6まで非常に良好、F8~F11まで良好、F16~F22はまずまず

色収差(CA)は低いレベルで問題になる可能性はほとんどないとのこと。歪曲は -0.86%樽型歪曲が存在し、かなり適正な値と判断しながらも補正が必要な場合はソフトウェアでさらに補正可能としています。フレアは通常の使用であれば問題ないが、フレームの周辺に明るい光源があるとフレアの霞(かすみ)が発生すると解説。周辺減光は非常に少なく、カメラ内補正が行われていると見ています。