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キヤノン フルサイズミラーレスを中心としたミラーレスラインアップ強化を言及

本日3月26日にキヤノンマーケティングジャパン第52回定時株主総会が開催されました。2月25日に公開済みの第52回定時株主総会招集ご通知(PDF)を見てみると、レンズ交換式デジタルカメラが収益を維持すべく今後の方向性を明確に言及しています。

この書類はセグメント別の状況も掲載しており20ページにイメージング(コンスーマ)関連の事業報告が確認できます。この箇所に関してはこれまでの決算発表時の報告と大きな違いはありません。注目すべきは24ページの " 対処すべき課題 " の項目で以下の事が掲載されています。

キヤノン主要製品の収益維持

キヤノン フルサイズミラーレス

レンズ交換式デジタルカメラ
フルサイズ機を中心としたミラーレスカメラのラインアップ強化により、売上の拡大を図ります。また、デジタ ルカメラのリーディングカンパニーとして、市場の活性化を図ってまいります。※第52回定時株主総会招集(PDF)より

デジタル一眼レフ市場が縮小しつつあり、すでに「EOS R5」の開発発表が行われた後に見ると驚きや新しさは無いかもしれません。これまでキヤノンは、プロ・ハイアマモデルを強化、プロダクトミックスの改善、ミラーレス市場においてもシェアNo.1を目指す、RFレンズラインアップの拡充など決算時に言及してきましたが、ここまで " フルサイズ機を中心としたミラーレスカメラのラインアップ強化 " と明言したのは今回が初めてかもしれません。

17年連続でレンズ交換式デジタルカメラの世界シェアNo.1

同日に「17年連続レンズ交換式デジタルカメラ 世界シェアNo.1」を達成した事も発表。プレスリリースを見てみると、デジタル一眼レフよりも " ミラーレス機 " をプッシュしている内容で、ここでもキヤノンがミラーレスに軸を移している事が伺えます。ちなみにシェア1位は台数シェアの話。以前の決算発表で利益率の高い上位機種(EOS R)が計画通り売れなかった事を明らかにしていたので、今後どう利益ベースに持って行くのか注目です。

 

これ以降は個人的な雑談になります。

2020年以降はフルサイズミラーレス機が主軸に
キヤノンはデジタル一眼レフ「EOS 90D」「EOS-1D X Mark III」を発売し4月に「EOS Kiss X10i」の発売を予定していますが、開発の軸はミラーレス機に移行していく事が伺え、「EOS R5」と共に噂されてきた「EOS R6」も現実味を帯びてきます。

加えて最新インタビュー記事で「もちろんプロ向けも視野に入っている」とコメントしているので、さらなる上位機種への期待も高まります。…という事は「EOS R 高画素機」や「EOS R プロ機 (1D系)」もそう遠くない未来に登場しそうで、少なくとも北京冬季五輪2022 (2月4日~20日)に向けて「EOS R プロ機」を投入してきても不思議ではないかも。東京五輪の主役は「EOS-1D X Mark III」だと思いますが、ミラーレスでは東京五輪に向けて「EOS R5」、北京五輪に向けて「EOS R1」の流れなのかなと想像してしまいます。

東京五輪1年程度延期により「EOS R プロ機 (1D系)」の前倒しはあるのか?
キヤノンは東京五輪2020に合わせて「EOS-1D X Mark III」を2020年2月に発売済みですが、新型肺炎の影響で東京五輪は1年程度延期する展開に…。春に開催するのか夏に開催するのか、結局中止になってしまうか現時点で見通す事ができない状況が続いています。

個人的に気になる存在はソニー。ソニーは「α9 II」を投入しましたが、センサーや描画エンジンまわりの大きな刷新はなくワークフローを改善した後継機で、今回の延期の流れを受けて「α9 III」を2021年に投入してきたら面白いな~と。そうなってくるとキヤノンも前倒しで投入せざるを得ない状況になるかもしれません。※キヤノンは、東京五輪のゴールドパートナー(スチルカメラ&デスクトップ・プリンター)

あと8Kは東京五輪よりも北京五輪が主戦場になりそうな予感。

RFマウント APS-C はもう少し先?
ニコンが「Z 50」を発売して、キヤノンがRFマウント APS-C カメラを投入するのかどうか気になっているユーザーさんは多いのではないでしょうか。" フルサイズ機を中心としたミラーレスカメラのラインアップ強化 " という文言を見てしまうと、もう少し先なのかな~と第一印象。

EOS M5 Mark II」や「EF-Mレンズ 5本」の噂もあり、RFマウント APS-C カメラの投入がもう少し先であれば、まだまだEF-Mマウントは存続する事に。あとはAPS-C ハイエンド機に関しては、RFマウントで展開するのかな~と思う事も。※製品ページを見る限り現時点でEOS M カメラ全機種 エントリーモデル扱い

EOS R5の投入時期は?
すでにインタビュー記事で「東京五輪開催前に投入方針」である事を明らかにしていましたが、キヤノンカメラ工場は稼働再開したものの、東京五輪が延期されスケジュールを変更するのかどうか気になるところ。状況が刻一刻と変わっているので古い情報(噂)は参考になりませんが、3月12日の噂では「EOS R5」と「EOS R6」の生産に影響があり、安定供給は秋以降になると言われていました。