キヤノン「2025年はカメラの平均単価が上がり、RFレンズやコンデジも売上成長に貢献する」
キヤノンが年間決算発表 (その1、その2)を行い、説明Q&A要約資料(PDF)を追加公開しました。その中でカメラ事業に関連する質疑応答があるので一緒に見てみましょう。

Q9. 2025年のカメラについて、平均単価が下がるリスクはあるのか。
A9.2025年は、昨年下期に発売した新製品、「EOS R5 Mark II」、「EOS R1」の販売が通年で売上に寄与するため、平均単価は上昇する。高価格モデルの販売が増加し、RFレンズの需要も高まってくる。加えて、バックオーダーを多く抱えているコンパクトカメラも高い価格で販売できており、売上・利益の成長に貢献する。※2024年12月期決算 説明Q&A要約資料(PDF)より
利益率が高そうな主力機種「EOS R1」と「EOS R5 Mark II」が今年も販売が好調に推移し、RFレンズの需要もさらに高まってくると見通している事が分かります。別記事でピックアップしましたが、コンパクトデジタルカメラの需要が高まりつつあり増産体制を整え供給量を増やしていく事も告知済み。コンデジも " 高い価格 " で販売できているところも注目です。
Q8.カメラについて、2024年の為替を除く売上伸び率が+0.4%であることを考える と、2025年の9.3%の売上成長は高い目標であると捉えているが、どのように達成していくのか教えてほしい。
A8.2024年については、第1四半期に市中在庫の調整を行ったため年間の低い売上伸び率につながった。昨年末の市中在庫は健全な水準にあり、今年は2024年のように低成長からスタートすることはない。また、昨年下期に発売した競争力のある新製品 「EOS R5 Mark II」、「EOS R1」が通年で売上に寄与することに加え、高価格モデルの販売増加とともに、RFレンズの需要も増えていく。 さらに、コンパクトカメラが若者の間でブームになっており、多くのバックオーダーを抱えている状況にあり、今年は増産対応により販売拡大につなげていく。※2024年12月期決算 説明Q&A要約資料(PDF)より
こちらの答弁は決算発表時のプレゼンと大きな違いはありませんが、在庫調整が終わった事と人気の「EOS R」「RFレンズ」「PowerShot」が高い利益率を保ちながら販売増加によって売上成長9.3%を目指すといった感じでしょうか。カメラのパーツやユニットに携わるキヤノン電子の決算発表を見る限り、部品レベルの在庫調整も終わっている感じです。ちなみにキヤノンは今年度(2025年1月-12月)のイメージング全体の売上高は1兆円超えを目指しています。※2025年1月30日時点の見通し