中国カメラ市場 成長に陰りの兆候 ソニーとニコンの決算発表資料より
ソニーとニコンの決算発表資料 (2024年7月-9月期) を見る限り、このところ大きな成長を遂げてきた中国カメラ市場の成長に少し陰りの兆候がある模様。
ニコンの2025年3月期 第2四半期 (2024年7月-9月実績) 決算の質疑応答資料(PDF)の中で映像事業の下期見通しに関して以下のやり取りが確認できます。
Q︓ 年末の商戦期を含めた下期の見通しは︖
A︓ Z9の先進技術を下位モデルであるZ8・Zf・Z6III、本日公表した新製品Z50IIに展開し、年末商戦に向けて競争力のある中核機のラインアップが揃ってきています。但し、ラインアップの裾野が広 がったことで、下期の平均販売単価は上期に比べて下がる見込みです。また、下期の研究開発費や販売経費などの経費は、上期より多くなる計画です。なお市況については、中国のカメラ市場は好調が続いてきましたが、足元は成長にやや陰りがみられます。※質疑応答資料(PDF)より
下期の製品ラインアップの平均販売単価単価や年末年商戦に向けた販売経費そして2025年以降に向けた研究開発費などの経費ついて語っていますが、最後にカメラ市場の状況について触れており「中国のカメラ市場は好調が続いてきましたが、足元は成長にやや陰りがみられます」と語っています。
ソニーの方は決算発表記事ですでに触れましたが、Q1(2024年4月-6月)では中国を中心に大きな伸びがあったものの、Q2(2024年7月-9月)では前年同期比並みの実績になった事を明らかにしています。ニコンの質疑応答のコメントを見る限り、やはり中国カメラ市場の成長鈍化が要因の1つではないでしょうか。
ちなみにCP+2023でCIPAが中国カメラ市場が日本カメラ市場を上回った事を明らかにしています。中国カメラ市場の成長鈍化は一時的なものなのかどうか、カメラメーカーは生産・在庫管理を慎重に行う必要が出てきそうな感じです。あとトランプ関税がどうなるのか気になるところ。