富士フィルム 秋の決算発表 チェキを含むコンシューマー分野の売上だけでニコン映像事業超え
富士フイルムが、2023年3月期 第2四半期 (2022年7月~9月) 決算発表を行いました。イメージングは増収増益でチェキが属するコンシューマーイメージングだけでニコン映像事業を上回る売上高となっています。※上期実績(2022年4月~9月)比較
富士フイルム イメージング上期
イメージング部門の連結売上高は、1,834億円(前年同期比 23.7%増)となりました。 当部門の営業利益は、266億円(前年同期比 114.6%増)となりました。
コンシューマーイメージング分野では、インスタントフォトシステム、カラーペーパー、ドライプ リント機器及び材料の販売が好調に推移し、売上が増加しました。インスタントフォトシステムは、デバイスとフィルムともに販売が好調に推移し、前年同期を上回る売上となりました。2022年7月にはスマホプリンター「INSTAX mini Link2」を発売しました。専用アプリを使用してスマートフォンで 撮影する際に AR(拡張現実)エフェクトを重ね合わせて空間に絵や文字を描く空間描画機能「instax AiR」など、新たな機能を搭載し市場から高い評価を受けています。INSTAX“チェキ”は今後もアナロ グとデジタルの技術を掛け合わせ、世界中の人々に「新たな価値」を提供していきます。
プロフェッショナルイメージング分野では、デジタルカメラの販売が好調に推移し、売上が増加しました。2022年7月には、2616万画素の裏面照射積層型CMOS センサーを搭載し、スピードと機動性に優れ、動体撮影に最適の「FUJIFILM X-H2S」を発売しました。2022 年 9 月には、4020万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載し、圧倒的な解像力を生かした風景やポートレートなどの写真撮影に加え、高精細な8K映像撮影が可能な「FUJIFILM X-H2」を発売しました。これら新センサーとAI処理に対応した高速画像処理エンジン「X-Processor 5」の組み合わせを実現したダブルフラッグシップモデルの展開で、写真愛好家からプロ写真家、映像クリエイターなど幅広い層のニーズに応えていきます。※決算短信より
コンシューマーイメージング分野の「チェキ」は相変わらず絶好調。今年はプロフェッショナルイメージング分野のXシリーズが10周年を迎え「X-H2S」「X-H2」「X-T5」を発表し怒涛の攻めとなっており、新型センサーだけでなく、処理能力が向上した描画エンジンを採用し、AI(ディープラーニング)も強化しており、被写体認識AFだけでなくAWB(オートホワイトバランス)もAI処理を行っています。
それではイメージング実績を数字で見ていきましょう。今回はQ2決算なので上期(4月~9月)実績になります。
富士フイルム イメージング上期実績 (2022年4月~9月)
イメージング全体
- 売上高 … 1,834億円 (前年同期比 +351億円)
- 営業利益 … 266億円 (前年同期比 +142億円)
イメージング全体の上期実績は増収増益。前年比で売上高は+23.7%、営業利益は2.1倍で好調である事が伺えます。
コンシューマーイメージング ※チェキや印画紙など
- 売上高 … 1,191億円 (前年同期比 +251億円)
プロフェッショナルイメージング ※XシリーズやGFXシリーズなど
- 売上高 … 643億円 (前年同期比 +100億円)
やはり富士フイルムの " チェキ " はドル箱でコンシュマーイメージングの上期実績は1,191億円で、いつものようにプロフェッショナルイメージングの倍に近い売上高となっています。
- コンシュマーイメージング … 1,191億円
- ニコン 映像事業 … 1,145億円
ちなみにニコン映像事業の上期実績は、売上高1,145億円、営業利益222億円。チェキのコンシューマーイメージングだけでニコン映像事業の売上高を上回ります。
研究開発費
イメージング上期の研究開発費が48億円なので、通期(2022年4月~2023年3月)の研究開発費は90億円を超えてきそうな感じ。ひょっとすると100億円を超える可能性も。