ニコン「ユーザーの期待に応えきれていない」「開発スピードアップ」「小型望遠レンズ」
ニュースイッチ(日刊工業新聞)が、今後のカメラ事業戦略を伺うインタビューシリーズ最終回 ニコン 御給伸好 常務執行役員 インタビュー記事を掲載しました。
Zシリーズの反響
- Zマウントを採用した「Z6」はキャッシュバックの効果もあり人気
- 「Z 7」は、同価格帯の「D850」と比較されることが多く、ユーザーの期待に応えきれていない
- 反省点を新製品開発に生かして機能の追求を続けたい
Zシリーズの方向性
- 開発スピードを上げていく
- ラインアップはユーザーの要望も踏まえながら、性能や価格面で「Z 6」「Z 7」の上下に広げる
- 交換レンズもそろえなければならない
小型軽量化が今後のトレンド
- 他社にはない、特徴的な小型の望遠レンズは今後も重要だろう
開発体制
- 設備や研究・開発への投資額はこれまでと同規模を保つ
- 交換レンズの種類の充実や、将来を見据えた仕込みも欠かせない
- センサーやエンジンなどは今日、明日の話で用意できるものではない
- 中期経営計画は3年後、ロードマップは5年後を想定していることが多いが、さらにその先を見据えて動いている
すでにニコンは「D5相当のZシリーズ フラッグシップ機」と「中価格帯のZシリーズ」は報道済みで、ラインアップを上下に広げる計画である事は分かっていますが、今回のインタビュー記事でも示唆しています。価格対応のスピード不足も語り、期間を置かず「新時代はZで行こう!Z 7/ Z 6 キャッシュバックキャンペーン」と「BEST SELECTION キャッシュバックキャンペーン」を続けて実施したのはその対策かもしれません。
どうやら小型のZマウント (超)望遠レンズを計画していそうなコメントも。Fマウント「AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR」を例に挙げているので、Zマウント版 500mm もしくはそれ相応のZマウント超望遠レンズが登場してくる可能性も。
Zシリーズは、ミラーレス機だけに動画性能にも力を入れています。「価格では判断されない、付加価値を持った製品づくりは欠かせない。これからも“ニコンクオリティー”を守り、品質と機能を追求し続ける。」と語っているので、今後の展開に期待です。デジタル一眼レフの方は、東京五輪2020に向けてFXフラッグシップ機「D6」の開発発表を行ったばかりです。