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ニコン中期経営計画 Zレンズ50本以上 動画機能強化 ライセンスビジネス デジタル天体望遠鏡

ニコンが中期経営計画 (2022~2025年度) を発表しました。映像事業がどのような中期経営計画を立てているのか一緒に見ていきましょう。

ニコン中期経営計画

運営方針 : デジタルカメラ

  • 高付加価値製品・ミラーレスカメラに経営資源集中 (プロ・趣味層の期待に応え、平均単価2割向上)
  • レンズラインアップ拡充により強固な“Zマウント システム”に(50本以上、レンズ付帯率2以上へ)
  • 動画機能を強化し動画クリエイターへ訴求
  • プロのニーズに応える遠隔操作や自動撮影機能強化 ・ライセンスビジネスに注力

高付加価値製品・ミラーレスカメラに経営資源集中に関しては、これまでと同じ方向性でプロと岩盤層に応える製品造りを展開する事が伺えますが、今回新しい文言が登場。平均単価を2割上げてく計画である事が伺えます。ニコン映像事業は、これまで1,500億円の売り上げで利益が出る構造改革を進めてきましたが、それが見えてきているので、今回の中期経営計画で " 売り上げ2,000億円で営業利益率10% " を目指す事を明らかに。

Zレンズ50本以上をラインアップする計画も明らかに。ニコンはZレンズロードマップで2023年までに36本のZレンズ (テレコンバーター含む) を計画ししていますが、2025年度には50本以上のZレンズをラインアップしそうな展開に。

加えてレンズ付帯率2以上を目指す事も明らかにしています。レンズ付帯率は、レンズ販売本数÷カメラ販売台数。レンズ交換式のシステムカメラだけに2本目3本目の交換レンズを個々の顧客が購入するかどうかで収益も大きく変わってきます。

ニコンは " 静止画 " のイメージが強いですが、フラッグシップ機「Z 9」は8K動画に対応し大きく踏み出しており、今後のZカメラは聖域なく動画機能を強化してきそうな印象です。今回 " 動画機能を強化し動画クリエイターへ訴求 " と表現しており、ソニー「α7S III」やパナソニック「S1H」そしてキヤノン「EOS R5 C」のような " 動画志向カメラ " を計画しているのかどうか気になるところ。

あと " ライセンスビジネスに注力 " の文言も興味津々。すでにニコンは、サードパーティ・レンズメーカーとライセンス契約を開始していますが、それ以外に例えばスマホのレンズに " NIKKORレンズ " が採用されるとか色々想像してしまいます。

ありたい姿 : 映像表現の可能性を広げ、世代を超えた世界中のファンから圧倒的な支持を獲得

順序が逆になってしまいましたが最後に映像事業のスローガンに触れてみたいと思います。今回の中期経営計画において映像事業が目指す姿が " 映像表現の可能性を広げ、世代を超えた世界中のファンから圧倒的な支持を獲得 " とかなり高い目標となっています。これはカメラ&レンズなどの完成品だけではなく、B2BからB2Cまで幅広い用途における映像コンテンツ(映像制作技術)を成長ドライバーとして挙げており総括的なビジネスに発展していきたい事が伺えます。※ニコンは " 次世代映像コンテンツ事業 " に参入する事を発表済み。

あと望遠鏡で " デジタル天体望遠鏡 " に注力するとなっており、ニコン独自のデジタル天体望遠鏡になるのか、ユニステラ社との協業によるデジタル天体望遠鏡なるのか気になるところ。