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OMデジタル「12-40mm F2.8 PRO II」正式発表 初代レンズと何が違うのか比較

OMデジタルが、マイクロフォーサーズ F2.8通し大口径標準ズームPROレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II」を正式発表しました。初代レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」と何がどう違うのか比較してみました。

12-40mm F2.8 PRO II

基本スペック 12-40mmF2.8 / 12-40mmF2.8 II

  • 焦点距離 : 12-40mm (35mm換算 24-80mm)
  • レンズ構成 : 9群14枚
  • 特殊レンズ : EDAレンズ1枚、非球面レンズ2枚、DSAレンズ1枚、EDレンズ2枚、HDレンズ1枚、HRレンズ2枚
  • 防滴性能・防塵機構 : IPX1 / IP53
  • 画角 : 84° - 30°
  • 撮影最短距離 : 20cm
  • 絞り羽枚数 : 7枚(円形絞り)
  • 最大口径比 : F2.8
  • 最小口径比 : F22
  • フィルター径 : Ø62mm
  • サイズ : Ø69.9×84mm
  • 質量 : 382g

防塵防滴仕様が進化
両レンズの基本スペックを比較してみると光学系をはじめフィルター径やサイズそして質量もまったく同じ事が分かります。防塵防滴仕様に変更が加えられており、初代レンズは防滴性能のみの " IPX1 " 保護等級でしたが、今回の「12-40mm F2.8 PRO II」は防塵防滴 " IP53 " となっており、同じ防塵防滴耐低温仕様" IP53 " の「OM-1」と相性抜群の新ズームレンズに仕上がっている事が分かります。

レンズ構成図

レンズ構成図

両レンズのレンズ構成図を見るとまったく同じで特殊レンズ枚数も配置も同じである事が分かります。しかしOMデジタルは高い解像力をアピールしており製品ページを見ると「最新の非球面レンズ製造技術によりレンズ表面の散乱を抑制してフレアを低減。よりヌケの良い描写を実現しています。」と掲載。どうやら非球面レンズは最新の製造技術を採用しており従来以上にクリアで抜けが良い描写に仕上がっている模様。

個人的に大きなポイントは " フレアを低減 " の文言なんです。初代レンズは今でも愛用しており、弱点の1つはそれほど逆光耐性が高くないところ。逆光耐性が向上しているのあればちょっと試してみたくなります。

初代レンズはパキパキ描写ではなくボケ味が綺麗で柔らかい自然な描写のレンズという印象なのですが、今回 " よりヌケの良い描写 " と表現しており、レンズの性格というか個性が少し違うのかどうか興味津々。個人的に初代「12-40mm F2.8 PRO」やF1.2シリーズなどはクセがない自然な描写なイメージ。

MTFチャート

MTF

新レンズはクリアで抜けが良い描画を実現しているようですが、両レンズのMTFチャートを比べる限り数値的には大きな差はない事が伺えます。実際に使用してみて体感で差が分かる領域なのかどうか気になるところ。

新たに前玉にフッ素コーティング
今回「12-40mm F2.8 PRO II」には前玉に " フッ素コーティング " を施し、汚れに強く撥水性能を持たせ利便性を高めてきた模様。ちなみにZEROコーティングは両レンズに施されています。

「OM-1」の高速連写 50コマ/秒に対応
「12-40mm F2.8 PRO II」は「OM-1」と同時発表されたレンズだけに「OM-1」の高速連写 50コマ/秒に対応しているとのこと。

AFはどうなんだろう
両レンズともにリニアモーターを採用したMSC機構で駆動し高速・高精度AFをアピールしていますが、ミラーレス用レンズは新しいレンズの方がAFが快適な事が多いと思うので特に「OM-1」との組み合わせは新レンズ「12-40mm F2.8 PRO II」の方が快適に感じる可能性があります。

あとはほぼ同じ感じで両レンズともにハーフマクロ的な感じで使える標準ズームレンズなので汎用性が高いし、ボケ味は単焦点レンズぽい滑らかな感じなので個人的に重宝しています。最後は両レンズの価格を見てみましょう。

希望小売価格(税込)

  • 12-40mm F2.8 PRO … 130,625円
  • 12-40mm F2.8 PRO II … 134,750円

マップカメラ価格(税込)

  • 12-40mm F2.8 PRO … 86,370円
  • 12-40mm F2.8 PRO II … 97,020円

基本的に両レンズの価格差はそれほど大きくないのでこれからMFT機で大三元レンズの購入を検討している方は新レンズである「12-40mm F2.8 PRO II」を購入した方が良さそうな印象。初代レンズからの買い替え需要がどのくらいあるのか未知数…OMデジタルはどのぐらい想定しているのでしょうか。

「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II」は2022年3月発売予定で「OM-1」と一緒に発売されそうな展開に。あと「OM-1」+「12-40mm F2.8 PRO II」キットが最初から用意されておらず、1年後ぐらいにこのキットが用意されるのかな~と思う事も。※売り出し時のキットは「OM-1 + 12-100mm F4.0 PROキット」のみ。