パナソニック「S1/S1Rで4K60pを実現するのは高いハードルだった」
パナソニックが、LUMIX S1/S1R「開発者インタビュー|第4回「操作性・信頼性」を掲載しました。堅牢性・耐久性を維持しながら放熱性を両立させる事が難しく、実用的な連続撮影時間を確保した4K 60p映像をフルサイズ機で実現する事は高いハードルだったと語っています。
最も苦労したポイントを教えてください。
いろいろありますが、やはり堅牢性、耐久性と更に放熱も両立させることでしょうか。GHシリーズでノウハウは蓄積していましたが、フルサイズで4K/60p動画記録を実現するのは高いハードルでした。設計当初のシミュレーションでは、数分とたたずカメラ内が規定温度を超えてしまうという結果。そこで、堅牢性、耐久性のレベルアップと同時に放熱性を高めるために、内部に放熱フレームを配置したり、回路の配置や材質の選定など…地道な作業を繰り返し続け全てを両立させながら実用的なレベルの連続記録時間も確保しています。※パナソニック Sシリーズスペシャルコンテンツより
パナソニックは、マイクロフォーサーズ機 GH5で4K 60pを実現しましたが、フルサイズ機で4k 60pを実現させる事がかなり大変である事が伺えます。パナソニックとソニーの企業文化の違いの1つに、パナソニックは実用的なレベルにならないとその機能を実装しない傾向があると思います。※パナソニック S1の連続撮影時間は、4K/60p最大29分59秒、4K/30p時間制限なし。
S1/S1Rはデジタル一眼レフ並みのボディサイズで放熱を高める事に一役買っていると思いますが、これで個人的に気になってくるのがソニー α7S III。
ソニー α7S III
α7S IIIがどのような機種に仕上がっているのか現時点でまったく分かっていません。しかし革新的なセンサーを搭載していると噂されおり、パナソニック S1/S1Rと同様に " 4K 60p " に対応しているのであれば、当然熱問題と連続撮影時間が気になるところ。
ちなみにソニーは、RX100シリーズにおいて「変わらないカタチを継承していく」と言い切っています。インタビュー記事でα7/α9シリーズも小型軽量にこだわっている事を語っているので、α7S IIIでもボディサイズを維持するのか、どのような放熱対策を施し連続撮影時を実現しているのか色々想像してしまいます。