ホーム > カメラニュース 2021 > パナソニック「8K対応は市場の要望次第」

パナソニック「8K対応は市場の要望次第」

photowebexpoが、パナソニック・ロシアのマーケティングリサーチ・プロ―モーションスペシャリスト ミハイル氏インタビュー記事を掲載しました。パナソニックが先日発売した「LUMIX GH5 Mark II」を中心としたインタビュー記事で、その中で8Kに関する興味深い言及があったのでピックアップしようかと。

元記事はロシア語のため複数の機械翻訳サービスを利用し日本語と英語に翻訳したものを日本語に落とし込んでいるので正確性に欠ける箇所があるかもしれません。

以前パナソニックは東京五輪2020に向けて「8Kカメラ」の導入を計画していましたが、新型「GH6」にもそのような機能の発表はありません。市場がどのくらい「8K」を必要としており、パナソニックはどのような計画を立てているのでしょうか?

「オリンピックはプロの映像部門が撮影を担当し異なるカメラを使用しており「GH6」と接点がないのです」とコメント。コンテンツ制作において最終的にフルHDに指定されている事が多く、素材自体は4K撮影で事足りしてしまう状況も説明しています。ただし解像度が高ければ高いほど、ポストプロダクションの選択肢が増える事に言及。

ミハイル氏は個人的な意見として「6K/8K」は特定のタスクに対してのみ正当化され、これらは現在における " マス・スタンダード / 定番 " ではないし、誰もがワークフローやプロジェクトのコストに負担を掛ける準備は出来てないと語っています。

同社は状況を注視しており、8Kは市場からそのような要望があれば登場する」とパナソニックの方向性をコメント。市場動向を見定めて " 8Kソリューション " を投入する方向性である事が伺えます。

あと突っ込んだ質問もしているのですが受け流されている感じで、特に今後の計画に関しては硬く口を閉ざしています。

AFシステムに関して「GH6」にフルコントラストAFを採用しているのか何か新しいモノを採用しているのか?という質問に対してはも「予定されているアップデートに関しては、正式発表までコメントできない」とコメント。DFD技術と新世代描画エンジン ヴィーナスエンジンそしてAIを強化したソフトウェアの開発に成功した事は語っています。

「G9」後継機に関してもノーコメントで、「GH5S」のRAWは14bitに対応しスチルコンセプトの「G9」のRAWが12bit止まりなのは、元々のセンサー仕様の差とコメント。あと今後のGXシリーズについた質問に対して「GX7 Mark III (海外名 GX9)」は販売中であると語っていますが、日本国内では生産終了しています。

 

以降は私個人の雑談になります。

パナソニック「GH6」は5.7K止まりなのか8Kに対応しているのか…

パナソニック「GH6」は開発発表時に " 5.7K 60p " に対応している事を明らかにしましたが、搭載センサーの画素数は分かっておらず、最高で " 5.7K " 止まりなのか " 8K " に対応しているか個人的に気になるところ。

5.7Kであれば2400万画素センサー、8Kであれば3300万画素ぐらいのセンサーが必要になってきます。現時点で " 8K " は、ビジネス的にそのまま8Kの解像度でアーカイブを残す必要があるプロジェクトは限られていると思うし、今のことろ8Kはダウンサンプリングやクロップやパン耐性が高いので最終的な出力は4Kメインな印象。

しかし現時点で " 8K " は定番でなくともGHシリーズはライフサイクルが長い機種だけに8Kに対応している必要があると思うのですが…まあ後から8K対応GHを投入するやり方もありますが、顧客はさらなる出費を迫られる事になりあまり支持されなさそうな予感。

発売時は8Kには対応していなくても良いから、3300万画素センサーを搭載し大型ファームウェアアップデートで " 8K " 対応する展開を期待してしまいます。中々登場しませんがシャープが8K MFT ビデオカメラを開発中で、アストロデザインの製品ページを見てみるとマイクロフォーサーズセンサーを搭載した8K30pカメラ「DC02000」をラインアップしており、フルサイズミラーレス機に目を向けるとキヤノン「EOS R5」とソニー「α1」が8K30pに対応しているので、これまでミラーレス動画市場をリードしてきたGHシリーズのフラッグシップ機である最新機種「GH6」が5.7K止まりだとマーケティング的にインパクトが弱い気も…すでにSシリーズの方が優先順位は高いのかな~と思う事も。

パナソニックはLマウント フルサイズミラーレス Sシリーズに注力しているのは明らかですが、海外インタビュー記事で「今後もフルフレームとマイクロフォーサーズという2つの柱を「Double Driving Force」として、ビジネスを成長させていきたいと思います。」と抱負を語っているので「GH6」がどのような機種に仕上がっているのか注目です。