雑談 : ソニー「α1」発表 ソニーの旅は終わらない 創造は人が生み出すもの
ソニーのプロフェッショナルイメージングの新時代を切り開くEマウント フルサイズ機「α1 | ILCE-1」を発表しました。実は1月27日0:00に公開されたオンラインイベント前に寝入ってしまい、今からスペックだけを掲載しても誰も読んでくれないと思うので、雑談を少しだけ。
「α1」基本スペック
一応「α1」がどのような機種なのかざっくり見てみると、5000万画素 積層型CMOSイメージセンサーExmor RSを搭載し、描画エンジン BIONZ XRを搭載する事によりブラックアウトフリー高速連写 30コマ/秒 (電子シャッター)を実現、944万ドットEVFのリフレッシュレートは240fps、リアルタイム動物瞳AFはついに鳥に対応、しかもAFの検出能力は「α9」より30%向上、1億9900万画素相当のピクセルシフトマルチ撮影、全画素読出し8.6Kオーバーサンプリングによる8K30p動画 (10bit 4:2:0)、4K120p、CineAltaカメラ「VENICE」の画作りS-Cinetone搭載、低消費電力・放熱設計により8K30pは30分撮影可能、IBISは5.5段分効果、5G端末と連携可能、プロの撮影現場を想定した信頼性と操作性を目指した機種に仕上がっています。
国内プレスリリースや英国ソニーのプレスリリースを見れば、どのような機種に仕上がっているのか掴めると思います。製品ページに関しては国内よりも英国ソニーの製品ページの方が情報量は多い印象。ソニー・グローバルサイトの方にサンプル画像も掲載されています。
2021年3月19日(金)発売予定で、予約受付開始は2021年2月2日(火) 10:00を予定。プレスリリースによると市場推定価格は、800,000円前後+税とのこと。ソニーショールーム/ソニーストアの「α1」先行展示は、1月29日(金)からとなっています。※要予約
立ち止まる事なく進み続ける事を「α1」でソニーは示した
カメラ市場縮小が叫ばれるなか、ソニーは存在感を示し「α7」「α7R」「α7S」「α9」の構成でこのまま行っても良かったと思うのですが、「α1」を投入する事により立ち止まる事なく進み続ける事を選んだのではないでしょうか。元々ソニーは「α9」をフラッグシップ機という表現を使っておらず、以前から「α1」を計画していた可能性もあります。
CES2021におけるソニーの動きを見てみても次世代に向けて突き進む提案と姿勢を示しています。今回の「α1」もその計画の1つではないでしょうか。あと日本経済新聞の記事で、ソニーは事業の縦割り問題視し異なる事業の連携を促す事で新たな体験・創造性を高める方向性である事が伺えます。映像に関しては、ものづくりとエンターテインメントの融合で「αカメラ」は、映画などのプロ向け制作での活用に主眼を置く方針である事が伺えます。
「α1」は、静止画と動画を両立したハイブリッド機というより、融合して静止画・動画を区別する事なく使えるカメラがコンセプトのように感じます。
キヤノンは、「α1」発表前に予防線を張った?
キヤノンは去年8K30pに対応した「EOS R5」を発売済みで、この機種はマーケティングにおいて " 8K " を前面に押し出したものの、8K撮影においてオーバーヒートが問題視され一時賛否両論が巻き起こった事も。先日週刊東洋経済Plusが掲載したキヤノン・インタビュー記事で「EOS R5」に対して…
動画を重視するユーザーが今回の新製品の評判を牽引しているとは、それほど思わない。が、8Kというスペックにはこだわったし、他社に先駆けて一番に出そうという意気込みがあった。
静止画と同時に動画性能を向上させる努力を以前から続けてきた。今回の新製品は当然ながら静止画性能も格段に向上させており、動画ユーザーを取り込むという大きなミッションを与えようと、強く意識はしていない。
「α1」が発表された今このコメントを見ると、キヤノンが「α1」発表前に予防線を張ったようにも感じます。…という事は、将来的に登場するであろうRマウント フラッグシップ機「EOS R1 (仮名)」が、「α1」対抗機になるのかどうか注目です。
CREATE THE BEYOND
ソニーは「α1」発表1日ぐらい前に上記のプロモーションムービーを公開しています。カメラだけでなく、ソニーの様々な事業の製品が出てきますが、人の想い・意識・創造性の為にユーザーと共に立ち止まる事なく恐れず前に進んでいく事を示唆するような映像で、ソニーは製品だけでなく人のマインドを刺激させるマーケティングは上手いな~と感じます。カメラ市場は、スペックだけをアピールしただけでは訴求力を得る事は難しく、撮影体験などをアピールする方向にある印象。
以下はかなり個人的な雑談…
「α1」はチルト式で正解
先に言っておくと自分はチルト式モニタ派なんです。おそらく動画界隈やYouTube界隈だと「なんでバリアングル式ではないんだ?」という意見が多く登場すると思いますが、すでに「α7S III」はバリアングル式だし、VLOGCAM「ZV-1」もあるし、あくまでもプロの撮影現場を前提に開発した機種だけに「α1」は自撮り考慮する必要ないでしょ…せめて「α1」ぐらいはチルト式採用を許容する心を少しずつ持ってくれればな~と思います。世の中バリアングル支持派が多いと思うけど、チルト派もいるんです。最近主要機種はバリアングル式モニタが採用される事が多く、チルト派って肩身が狭いですよね。ちょっとしたグチです…^^; バリアングルとチルトは、どちらが良い悪いではなく撮影スタイルの差で好みが分かれちゃいますよね。
パナソニックの8K戦略は?
自分は現在パナ機を愛用しているので、気になってくるのはパナソニックの8K戦略。最初の8K民生カメラはLマウントでくるのか、マイクロフォーサーズでくるのか気になるところ。「S1H」は「α7S」対抗機的なポジションで、評価も高くNetflixの認定カメラにも指定されています。「α1」対抗機が出てくるのかどうか、パナソニックのCP+2021オンラインに向けた動きに注目しています。
後は、ソニーが通った後が焼野原にならないように競合メーカーの踏ん張りに期待。