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ソニー決算発表 カメラ事業 コロナの影響を盛り返しそう

ソニーが、2020年度 第3四半期 決算発表 (2020年10~12月) を行いました。会社全体としては、通期見通しの純利益が1兆円を超える見通しで大きな話題となっています。カメラ事業はEP&S分野の中の1つですが、第三四半期(2020年10~12月)の実績と見通しをチェックしてみましょう。

エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション分野 (EP&S分野)

実績

2020年度第3四半期

  • 売上高 … 6,490億円
  • 営業利益 … 1,058億円

前年同期比で売上高は89億円減の「6,490億円」でしたが、営業利益は254億円増の「1,058億円」と大幅増益だった事が明らかに。デジタルカメラ・テレビ・スマートフォンの販売台数は減少したものの、製品ミックスの改善とオペレーション費用の削減そして為替影響:31億円がプラスされた実績となっています。

2020年度2月時点見通し

  • 売上高 … 1兆8,900億円
  • 営業利益 … 1,250億円

最終的な見通しは、売上高は200億円上方修正、営業利益は580億円上方修正となっています。前回の見通しは2020年10月時点の見通しですから、元々低めの見通しではないか?という声があると思います。しかし2019年の実績が " 売上高 19,913億円 / 営業利益 873億円 " となっているのでコロナ禍だった2020年度の営業利益の見通しが " 1,250億円 " となっているので上回りそうな気配。

この数字は、カメラだけでなくテレビをはじめオーディオやモバイルなどを含むEP&S分野全体の実績なのも確か。ただし補足資料の方にカメラ(スチルカメラとビデオカメラ)の売上高が掲載されているので、ある程度の推移が確認できます。

製品カテゴリー別売上高

売上高

Still and Video Cameras (単位 百万円)

  • 2019年 … Q1 100,254 / Q2 99,606 / Q3 122,031 / Q4 62,251
  • 2020年 … Q1 46,405 / Q2 90,237 / Q3 121,570

一番コロナの影響を受けたQ1(4~6月)は464億500万円と半減しましたが、Q2(7~9月)は902億3700万円と回復し、Q3(10~12月)では1,215億5,700万円と前年同期比で見ても遜色ない位に売上が回復している事が分かります。去年は10~12月がコロナの影響が低い時期だと思うので、ソニーはしっかり売り上げた模様。

ちなみに先日CIPAがカメラ&レンズの2020年出荷実績を発表し、全体の出荷台数は半減している事が明らかになっているだけに、このソニーの数字は1つの指標になるかもしれません。

ソニーは先日Eマウント フルサイズ フラッグシップ機「α1」を発表したばかり。今年は「α7 IV」の発表も期待されているだけに2021年度のソニーはどのくらいカメラ市場で存在感を示す事になるのか注目です。