ホーム > カメラニュース 2022 > ソニー 2021年度Q3決算発表 カメラの販売台数減少 しかし年間売上見通しを引き上げ

ソニー 2021年度Q3決算発表 カメラの販売台数減少 しかし年間売上見通しを引き上げ

ソニーが、2021年度第3四半期決算 (2021年10月~12月) を発表しました。デジタルカメラ事業を含むエレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(EP&S)分野は、カメラやテレビそしてスマートフォンのなどの販売台数が減少したものの年間売り上げ見通しは引き上げています。

EP&S分野 2021年Q3決算 (2021年10月~12月)

A9III

売上高は、製品ミックスの改善等によるテレビの増収及び為替の影響により、10月時点の見通しを上回る見込みです。営業利益は、デジタルカメラ、テレビ及びスマートフォンの販売台数の減少の影響があるものの、デジタルカメラ等の製品ミックスの改善やオペレーション費用の削減により、10月時点の見通しを上回る見込みです。※決算短信より

売上高 / 営業利益

  • 2020Q3 … 6,990億円 / 1,034億円
  • 2021Q3 … 6,869億円 / 800億円

EP&S分野やカメラ事業だけでなくテレビやスマートフォンなどを含むのでカメラ事業だけでの実績ではないですが、前年同期比で売上高は121億円減収し、営業利益も234億円減益である事が分かります。※解説では233億円減益となっています。

カメラだけでなくテレビやスマートフォンそしてオーディオなどの販売台数減少が要因の1つとして挙げています。カメラ事業は2021年11月あたりから世界的な半導体不足などの影響で部品調達に遅れが生じ注文停止となったイメージング製品が目立ち始めその影響がこの数字に現れているかもしれません。

しかしEP&S分野の年間見通しは、前回決算時より引き上げており…

2021年度通期見通し(2021年4月~2022年3月) 売上高 / 営業利益

  • 2020 … 20,681億円 / 1,279億円
  • 2021 見通し … 23,600億円 / 2,100億円

10月に行われたQ2決算時の見通しと比べると売上高 2,2800 → 23,600億円、営業利益 1,900 → 2,100億円に上方修正している事が分かります。売上高に関しては " 製品ミックス改善等によるテレビの増収 " を挙げ、営業利益に関しては " デジタルカメラ等などの製品ミックス改善 " などを挙げています。

製品カテゴリー別 売上高

カメラ

補足資料の方に四半期別のスチルカメラとビデオカメラを合算した売上高が確認可能になっています。表の単位は(百万円)。

  • 2020Q1 … 464億500万円
  • 2020Q2 … 902億3,700万円
  • 2020Q3 … 1,215億7,000万円
  • 2020Q4 … 804億8,200万円
  • 2020Q1-Q4 … 3,386億9,400万円
  • 2021Q1 … 1,164億1,000万円
  • 2021Q2 … 1,049億7,200万円
  • 2021Q3 … 1,178億5,100万円

前年同期比でみると2021年度Q3は " 約37億円 " ぐらい売上高が減少している感じですが、Q1-Q2は好調なので今期のカメラ事業はQ3時点で2020年度 " 3,386億9,400万円 " の売上を上回っている事が確認できます。ちなみにキヤノンは年間決算(2021年1月~12月)を発表済みでカメラ事業は " 4,331億円 " を売り上げています。

スピーチ原稿や説明会の模様(音声データ)をチェック出来ておらず、新しい事が分かればピックアップしようと思います。