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タムロン 2023年Q3決算発表 交換レンズが大幅増収

タムロンが、2023年12月期第3四半期決算 (2023年7月~9月実績) を発表しました。写真関連事業は、交換レンズが大幅増収で2桁増収だった事を明らかに。※決算資料自体は2023年1月~9月までの累計

タムロン 写真関連事業 Q1-Q3実績 (2023年1月~9月)

  • 売上高 … 376億3,300万円 (前年同期比 +15.9%)
  • 営業利益 … 104億5,400万円 (前年度同期比 12.6%)

自社ブランド製品は、ソニーEマウント用が2021年発売の大口径望遠ズームレンズ 35-150mm F/2-2.8 VXD (A058) や大口径標準ズームレンズ 28-75mm F/2.8 VXD G2 (A063)等を中心に好調を維持したことに加え、2022年下期発売の超望遠ズームレンズ 50-400mm F/4.5-6.3 VC VXD(A067)や大口径標準ズームレンズ 20-40mm F/2.8 VXD(A062)の新製品投入により業績を牽引しました。

更に2023年5月に富士フイルムXマウント用大口径超広角ズームレンズ 11-22mm F/2.8 RXD (B060)、9月にニコンZマウント用大口径望遠ズームレンズ 35-150mm F/2-2.8 VXD (A058) を発売しマウント展開を加速したことにより、ミラーレスカメラ用交換レンズが大幅増収となり、2桁増収となりました。

なお、A062、A067が欧州で権威のある写真・映像関連製品の賞「EISAアワード2023」を2機種同時に受賞し、18年連続受賞達成となりました。OEMも市場の堅調な推移等に伴いカメラメーカーへの交換レンズの供給が好調に推移し、増収となりました。

このような結果、写真関連事業の売上高は376億33百万円(前年同期比10.8%増)、営業利益は104億54百万円 (前年同期比18.7%増)となりました。※2023年12月期 第3四半期決算短信(PDF)より

Eマウントレンズの需要は堅調で、加えてXマウントとZマウントの展開が本格化しミラーレス用交換レンズが大幅増収となり、タムロンは好調を維持しています。ちなみに前年度(2022年1月~12月)の写真関連事業の実績は、売上高 455億1,900万円、営業利益 111億5,800万円なので、営業利益は前年度を上回る事はほぼ確実ではないでしょうか。

ちなみにカメラ市場において10月~12月は、一番収益を見込める期間になります。

カメラ市場観測

レンズ交換式カメラ市場は前年同期比で数量ベースでは微増、金額ベースでは約1割強増となりました。内訳としては、一眼レフカメラは数量ベース、金額ベースとも4割弱減と大幅減となり ましたが、ミラーレスカメラは、数量ベース、金額ベースとも約2割増となりました。交換レンズは前年同期比で数量ベースではほぼ横ばい、金額ベースでは高付加価値品への需要の継続により微増となりました。※2023年12月期 第3四半期決算短信(PDF)より

カメラ市場自体の状況も掲載しており、ミラーレス機は台数ベースで見ても、金額ベースでもみても20%増で推移している事が伺えます。逆に一眼レフは40%減となっており、一眼レフ2025年問題が気になるところ。