パナソニック「マイクロフォーサーズ用カメラ&レンズ 色々考えている。お楽しみに。」
OMデジタルが、4月3日のフォーサーズの日に向けてパナソニックと共にYouTubeで特別ライブ配信を行いました。こちらではパナソニック関連の興味深かったポイントをピックアップしてみようかと。聞き手は写真家 赤城耕一氏、 パナソニック 商品企画部 津村敏行氏、 OMデジタルソリューションズ 商品戦略 城田英二氏が出演しています。
今回はパナソニックとOMデジタルで分けてみました。
巷では、パナソニックがマイクロフォーサーズを止めてしまうのではないかという話が出ているが?
津村氏 : そういった事は時々聞かれる事があるが、ご安心ください。フルサイズとマイクロフォーサーズは明らかな特徴差がある。動画技術・画像処理の技術・静止画の画質向上などの基本技術は共通して行けるので、後は製品というカタチで特長ある2つのモノを展開していく。間違いなくマクロフォーサーズにも力を入れており、今も色々やっています。
赤城氏 : 来月発表されるのですか?
津村氏 : ははっ(笑)…そこはちょっと…お楽しみください。
赤城氏 : マイクロフォーサーズの方もちゃんと力を入れるとお答えいただいたので、これらかも楽しみにしているのですが。画期的なカメラが出てくるのではないかと?
津村氏 : そうですね。カメラおよびレンズ、色々考えております。(笑顔)
赤城氏 : 楽しみです! その答えが聞けて良かった。
先日のパナソニック 山根洋介氏 インタビュー記事で「フルサイズもMFTもラインアップを強化していく」と語っており、津村氏もマイクロフォーサーズにも力を入れており、カメラだけでなくレンズも色々計画中である事が伺えます。
なぜ「GM」を止めてしまったのか?
津村氏 : 我々は去年マイクロフォーサーズ2機種を出したが、1つは「G100」になる。ある意味「G100」は、動画と静止画を楽しむ方に向けた「GM1」の発展形のようなカタチを目指している。小型に収めて重量も軽くし、バリアングル式モニタや動画に必要な機能を整えた。ただ「GM1」を本当に愛してくださっている方は、マグネシウム・ボディに凝縮された小型な高級感という所にあるので、いつもその後継機の話は出る。しかし、なかなか最新のパフォーマンスを満たしながら、あのカタチに入れ込むのが少しハードルが高い。
赤城氏 : 最新のパフォーマンスは、ほどほどで大丈夫ですよ。どうせ入っていても使わないんだから。大体で良い(笑)。その変わりキュっとしまったボディで美しいやつを。機能が入り過ぎ。もっとシンプルなやつも造っていただきたい。
津村氏 : 色々なアプローチはあると思います。
マイクロフォーサーズ界隈では、国内で「GMシリーズ」は根強い人気があります。個人的に「GM」は、発売される時期が早かったのかな~と思う事も。あの当時は、まだ電子シャッターに否定的なユーザーさんが多く、自分もメカシャッターが1/2000秒までしかないので躊躇してしまった記憶が。「GM」でスポーツ撮影はしないと思うので、今だったら電子シャッターのみでも良いかも。
スチルに特化したのが欲しい
津村氏 : 我々は、動画に特化したボックス型のミラーレス「DC-BGH1」も出しています。
赤城氏 : じゃ~スチルに特化したやつ。
津村氏 : そっちですね…また(話を)持ち帰って開発者と…。
やはりもうパナソニックからは静止画に特化したマイクロフォーサーズは出てこないのかな~と感じるやり取りに。
パナソニックからも35mm換算 800mm以上の望遠レンズが欲しい
津村氏 : 800mmより上の焦点距離は良く議論に出るが、サイズ面やマイクロフォーサーズのメリットを出し切れるのか、どのくらいお客様に支持してもらえるのか…結構苦戦している領域。今回OMデジタルが「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」を出し、我々の技術者も驚きを覚えている。まさに社内で議論になっている。
赤城氏 : じゃ~期待できる?
津村氏 : 難しいんですよね~あの領域。結構高価なモノになるし、OMデジタルと同じモノを出してもトータルのシステムとしての選択肢が無くなるので、逆にどんなモノであれば良いのか色々聞いている感じ。
赤城氏 : 単純です。1絞り明るくする。
津村氏 : 我々が一昨年出した「LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.」は、割とそういう考え方です。
赤城氏 : ズームレンズの大口径化は遅れてる感じがしませんか? フォーサーズの時はF2通しのズームレンズがあったのに、マイクロフォーサーズになってから何で無いんだろう。何で一眼レフ用レンズにあって、マイクロフォーサーズ用レンズにないんだ。分かりました?
城田氏 : まさにパナソニックさんの「LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.」ですね。
赤城氏 : (OMデジタルは)パナソニックに先にやられて悔しくないんですか?
城田氏 津村氏 : お互いにやられてしまったという思いはある。
全体的になかなか濃い話というか、赤城氏ではないと切り込んで聞けない話。OMデジタルであれば「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」で、パナソニックは「LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.」と両社の特長が出たレンズがあり、今後も切磋琢磨した両社から魅力的で独自の方向性を実現したレンズの登場に期待です。
OMデジタルとパナソニックとコラボした「PEN-F」と「GX7」のいいとこ取りしたカメラを出して欲しい ※視聴者からのコメント
赤城氏 : 良いですね~
城田氏 : 面白いですね~
赤城氏 : 開発費も分ければ良いじゃないですか。LX100M2のオリンパス・ブランド版が欲しい。ダメ?
城田氏 : ダメじゃないですよ(笑)。
津村氏 : 「LX」は評判が良いので是非(笑)。
あと最後にパナソニック 津村氏が「マイクロフォーサーズをもっと盛り上げていく作戦を持っています。」と語っており、今年のマイクロフォーサーズ陣営は、期待できそうに感じるライブ配信でした。