リコー「カメラ事業は価値貢献に向けてさまざまな方策を検討する」
リコーが年間決算を発表しました。決算短信/捕捉資料の中にカメラ事業に関して興味深い文言が掲載されています。加えてカメラ事業が属する " その他セグメント " の実績も見ていきましょう。
カメラ事業はさまざまな方策を検討する
「事業再生」に分類しているのは、産業プロダクツ事業とカメラ事業です。価値貢献に向けてさまざまな方策を検討します。※決算短信/捕捉資料より
決算短信/捕捉資料の10ページ目にリコーの事業ポートフォリオ管理について掲載されているのですが、カメラ事業は「事業再生」事業に分類されている事が伺えます。2022年3月に開催された「リコー中期経営計画説明会」ではリコーイメージングに集約して再出発する事を明らかにしており、今回 " 価値貢献に向けてさまざまな方策を検討 " と表現しています。
すでにリコーイメージングは工房的な方向性を打ち出し、4月からECサイトメインの販売体制を敷き、クラウドファンディングを利用した提案も行い、ブランド力を上げていく過程な印象。
カメラ事業は「その他セグメント」の中1事業で、デジタルカメラ・360°カメラ以外にも他にもヘルスケア事業や環境事業などが含まれますが、その他セグメントの年間決算を見てみましょう。
その他セグメントの年間決算 (2021年4月~2022年3月)
- 売上高 … 355億円
- 営業利益 … -155億円
デジタルカメラや360°カメラクラウドサービスの詳細な実績は掲載されていませんが、デジタルカメラと360°カメラは増収だったものの「その他セグメント」自体は赤字だった事が確認できます。要約テキストが掲載されているプレゼン資料を見ると、どうやら新規事業に投資を始めているみたいで植物由来の新素材PLAiR以外にまだ告知できない新事業を進めている模様。新事業への投資で赤字になっている事を明らかに。
前回のQ3決算でも新製品(PENTAX/GR)が好調で増収としていたので、リコー本体ではなくリコーイメージングの実績が気になるところ。