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カメラ市場 ニコン正念場記事が登場

週刊東洋経済PLUSが、カメラ市場においてニコンが正念場を迎えている事を伝えています。基本的に前回の決算をベースにした記事で、さらに詳細が明らかになっている印象です。

ちなみに東洋経済オンラインにも同じ記事の前半部分が掲載されており、サブタイトルに " オリンパスはデジカメ撤退、「次はニコン」の声 " と付けていますが、読者を惹き付ける為の見出しであり、週刊東洋経済PLUSにはそういうサブタイトルはありません。内容を見てみるとネット上でそういう声がある事を紹介しているだけで東洋経済が言っている事ではありません。

映像事業の赤字

やはり一番重要な部分として映像事業を赤字の指摘。カメラの出荷台数が10年前の1/10に落ち込んだ事でカメラユーザーがネット上で不安視している事を紹介。あとミラーレス市場における出遅れを指摘しニコン池上博敬常務執行役員の…

  • (一眼レフとの)食い合いを恐れたというより、市場を冷静に見ていなかった面がある

…というコメントを掲載。前回の決算発表で工場をタイに集約し人員も2000人削減する事を発表済みですが、2011年3月期 1万5362人 → 2020年3月期には9376人 約10年で従業員数が2/3まで減少している事も掲載しています。

研究開発費の差

  • ニコン 映像事業 … 211億円
  • キヤノン イメージング(カメラ&インクジェットプリンター)事業 … 730億円

ニコンとキヤノンの映像事業の研究開発費の差も比較していて興味深い内容に。あと去年の9月にニコンがNPS(ニコン・プロフェッショナル・サービス)の価格改定とサービス内容変更を告知しましたが、貸し出し機サービス中止に対して多くの要望がありサービス内容の大幅な変更を取り止めた事も紹介。東洋経済は「一度傷ついたイメージを修復するのは容易ではなさそうだ」と伝えています。ちなみに米国NPSは、有料サポートを追加しました。

ニコンは前回の決算発表で売上1500億円以下でも黒字が出る体制を掲げましたが、東洋経済はミラーレス市場で再起はあるのかどうか、ニコンは正念場であると見ています。

ちなみにダイヤモンドオンラインは " キヤノン復調ニコンどん底、パナは「撤退の瀬戸際」のカメラ事業 " と伝えており、タイトルだけ見てみるとパナソニックもデッドライン状態なのでしょうか。その反面キヤノン 御手洗会長は「カメラ業界の再編は終わった」とニュースイッチのインタビュー記事でコメントしており今年のカメラ市場の成り行きを注視する必要がありそうです。

実は週刊東洋経済PLUSはこの記事とは別に、キヤノンニコンソニー3強に迫った3部作的なインタビュー記事を掲載していて興味深い内容となっています。ソニー記事に関しては " カメラ市場の「破壊者」ソニー " という強烈なタイトルとなっています。※すべてを読むには会員登録が必要 : メールアドレスとパスワード登録