パナソニック 次の撤退 有力候補の1つは「デジカメ」報道
ダイヤモンド・オンラインが、パナソニックが次に撤退する最右翼は「デジカメ」「テレビ」「ハウジング」であると伝えています。今回の記事とこれまでの流れをざっくりまとめてみました。
今回の記事の内容は、今年パナソニックは新CEOが就任し、それに伴い構造改革が行われる事はすでに告知済みで、その流れで黒物家電(テレビやカメラなどの娯楽家電機器)がコア事業から外され「今後は撤退も含めて、経営がシビアに判断していくということです」というパナソニック幹部の証言をを元に構成した記事となっています。
「カメラ」「テレビ」「ハウジング」が問題3事業で、パナソニック新体制は競争優位のない事業に終止符を打つ「撤退の勇気」を持てるだろうかと、現状と構造を解説。
カメラ事業に関する報道は今回が初めてではない
実はパナソニックのカメラ事業に関する報道はこれが初めてではなく、去年の9月にも日本経済新聞が「LUMIX 構造改革報道」記事を掲載。去年の11月にSankeiBizは、パナソニック 新CEO就任する楠見雄規氏が「多角化が進んだ事業の再編で収益力強化に意欲をみせる一方、不採算事業には撤退も辞さない厳しい姿勢を見せ、競争力低下で業績が低迷する現状に危機感をにじませた。」と伝えています。
ちなみに楠見雄規氏は、6月24日の定時株主総会と取締役会を経て就任する予定。楠見氏は、プラズマテレビ事業の撤退を進めた人物とされています。ネットで調べてみると他にも半導体の台湾企業への売却やトヨタ自動車との合弁会社設立などにも関わっていた模様。ニュースイッチの記事では楠見氏を「頭は切れるが、遠慮がない」と掲載。ダイヤモンド・オンラインは、別記事で " 破壊者 " という表現もしています。
カメラがコア事業から外れる意味
最近ではオリンパスの映像事業がそれに当たり、オリンパスは2019年の経営戦略の策定において映像事業を本経営戦略から外し、表向きには売却を否定しながらも2020年に日本産業パートナーズ(JIP)に譲渡し、2021年にOMデジタルが新会社として立ち上がりました。
採算が取れていない事業は、中核事業から外れた時に経営陣がどのような判断を下すのか。パナソニックもオリンパスと同じように新社長が就任し何かを決断するかもしれません。ちなみにパナソニックは5月27日に「パナソニック 新CEOによる説明会」を予定しています。
話は変わりますが、リコーはカンパニー制を導入しデジカメとTHETAを切り離し、カメラ事業はその他の中のその他のセグメントに押し込めた感じで、こちらも気になるところ。
少しフォローをしておくとダイヤモンド・オンラインのパナソニック関連記事は厳しめの論調が多い印象で、今回の記事は特集連載記事「パナソニックの呪縛」で新しく掲載された記事になります。メディアによってパナソニックに厳しかったり、ソニーに厳しかったり、キヤノンに優しかったりするので各メディアの特徴を抑えておくと良いかもしれません。
パナソニックは、新体制でどのようなカタチを形成していくのか注目です。今秋LUMIXは、20周年を迎えます。