東洋経済新報社が、「会社四季報 業界地図 2027」を発売しました。OMデジタルソリューションズの売上高、営業利益、ミラーレス台数が掲載されています。データを見る限り、売上の頭打ちや営業赤字の継続など、同社を取り巻く環境は決して楽観視できるものではありません。しかし、だからこそ今、世界中のカメラファンと市場が熱い視線を注いでいるのが、2026年9月9日に発表を予告した「新型カメラ」の存在です。

OMデジタル 2025
- 売上高 … 363億円
- 営業利益 … -16億円
- ミラーレスカメラ 台数 … 12万台
OMデジタル 2021-2024
- 2024年 … 売上高 366億円 / 営業利益 -12億円 / ミラーレス 13万台 / コンパクト 5万台
- 2023年 … 売上高 292億円 / 営業利益 -2.1億円
- 2022年 … 売上高 282億円 / 営業利益 -6.4億円
- 2021年 … 売上高 219億円 / 営業利益 -18億円
OMデジタルはオリンパスからスピンアウトした後、営業利益は黒字になることはなく、赤字続きであることが分かります。売上高は年々伸びてきていたものの、2025年は頭打ちに…。
オリンパスからスピンアウトして以降、OMデジタルの営業利益は一度も黒字化を達成しておらず、厳しい赤字が続いています。売上高は年々順調に伸びていたものの、2025年に入りついに頭打ちとなってしまいました。
一方で、この1〜2年の同社の動きを見てみると、新たな光学レンズ製造拠点を国内に開所したり、投資ファンドJIPの手を離れて経営陣が自ら株を買い取る「MBO(マネジメント・バイアウト)」を実施し、完全な独立を果たすなど、攻めの姿勢と大きな構造改革を見せています。しかし、これらの大規模な投資や組織再編が、実際の「収益」として数字に跳ね返ってくるまでには、もう少し時間がかかりそうです。
構造改革の過渡期にある今、いかにしてミラーレス市場での存在感を維持し、黒字化への足がかりを築くかが今後の大きな焦点となります。
2026年9月9日、待望の新製品がV字回復の起爆剤となるか?

データを見る限り、厳しい業績が続いているOMデジタルですが、カメラファン、そして市場が今最も注目しているのが、2026年9月9日の発表予告が行われた新型カメラの存在です。

SNSで公開されたティーザー動画では、1959年の初代フィルムPENから2009年のデジタル「PEN E-P1」へと至る歴代の系譜が映し出され、その先に新型モデルのシルエットが登場しています。さらにYouTubeで公開された動画の方では、この新型カメラにEVFが搭載されていることを示唆しており、OM/PEN界隈ではあの名機「PEN-F」の後継機、あるいはそれに準じる上位機種なのではないかと大きな注目を集めています。
現在、カメラ市場では若年層を中心に「レトロ・クラシカルなデザイン」や、高級コンパクトデジカメのような「毎日持ち歩ける小型軽量モデル」への原点回帰のトレンドが起きています。これはまさに、同社が最も得意とする領域です。
実は、オリンパス時代を含めると、同社の映像事業は今年で90周年という大きな節目を迎えます。
MBO(経営陣による買収)による完全独立や、国内レンズ新工場の稼働など、未来への種まきはすでに始まっています。この記念すべき年にベールを脱ぐ新型PENが、マイクロフォーサーズの強みを最大限に活かした「所有欲を満たす1台」として大ヒットを記録し、同社の収益を大きく押し上げる起爆剤となることを、一ファンとして心から期待せずにはいられません。
四季報 業界地図 2027

今回、OMデジタルの最新データを紐解くにあたり参考にさせていただいたのが、東洋経済新報社の「会社四季報 業界地図 2027」です。日本には2大業界地図として、この「四季報版」と、日本経済新聞社が発行する「日経業界地図」が並び称されています。
多くの方にとって、より馴染み深く「定番」として定着しているのは、やはり情報量の多さに定評がある「四季報版」ではないでしょうか。しかし、実際に読み比べてみると、誌面の構成やデータの切り口、図解の使い方がそれぞれ大きく異なります。
個人的にはどちらも甲乙つけがたい魅力があり、毎年両誌をセットで購入して愛読しています。
最近、四季報版はデジタルカメラを扱う紙面の面積が小さくなっているのが気になるところ。市場の移り変わりを感じる部分ではありますが、だからこそ誌面に掲載されているOMデジタルのような貴重なデータや動向は、私たちファンにとって見逃せない重要な情報源となっています。


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