ニコンが、2027年3月期 第1四半期決算発表(2026年4月-6月実績)を行いました。映像事業は、中国市場の需要減とメモリー価格高騰の影響で減収減益とのこと。レンズ交換式カメラと交換レンズの販売台数も減少しています。
ニコン全体 Q1実績(2026年4月-6月)

- 売上収益 … 1,641億円(前年同期比 +60億円)
- 営業利益 … -9億円(前年同期比 +2億円)
- 当期利益 … 12億円(前年同期比 -82億円)
ニコンの前年度(2025年4月-2026年3月)は、デジタルマニュファクチュアリング事業が巨大損失を計上し1,124億円の赤字でした。今年度の第1四半期の業績は、売上収益も営業利益も前年同期比で向上しているものの、営業赤字は9億円となっています。当期利益は12億円の黒字となっていますが、為替や一時的な営業外による収入によるものなので、本業の営業損益ベースでいかに黒字化・収益化定着を図れるかが、焦点となります。
デジタルマニュファクチャリング事業の第1四半期の業績は21億円の赤字となっており、赤字から脱却できていません。加えて稼ぎ頭の映像事業も前年同期比で減収減益となっており、個人的に気になるところ。
グループ全体の通期見通し(2026年4月-2027年3月)は、売上収益 7,320億円、営業利益 110億円となっており、黒字を目指しています。
映像事業 Q1実績(2026年4月-6月)

- 売上収益 … 729億円(前年同期比 -71億円)
- 営業利益 … 81億円(前年同期比 -30億円)
- レンズ交換式カメラ … 21万台(前年同期比 -6万台)
- 交換レンズ … 31万本(前年同期比 -6万本)
中国市場の需要減が響き、前年同期比で減収減益となりました。他にもメモリー価格高騰も減益の要因として挙げています。決算短信の方に地域別のQ1映像事業売上収益表が掲載されており…
- 日本 … 74億3,900万円
- 米国 … 193億9,900万円
- 欧州 … 153億6,700万円
- 中国 … 221億4,100万円
ニコンにとって中国市場は一番収益が期待できる市場であることが分かります。中国市場が需要減状態でも日本市場の約3倍の規模なのです。
現在、日本と米国が歴史的な円安を阻止するため、円買い・ドル売り等の協調為替介入を実施しており、2026年後半の為替推移にも注目したいところ。今回の通期見通しの為替レートは、ドル円 158円、ユーロ円 181円がベースとなっています。
映像事業 通期見通し(2026年4月-2027年3月)

- 売上収益 … 2,900億円(前回予想 3,030億円)
- 営業利益 … 130億円(前回予想 160億円)
映像事業の通期通しは、5月の決算発表時の通期見通しから売上収益は3,030億円 → 2,900億円、営業利益は160億円 → 130億円に下方修正しています。 通期見通しを見ても、中国市場の需要減とメモリー価格高騰の影響が大きいことが伺えます。
まとめ
すでにニコンは、台数ベースではなく利益率が高い高付加価値製品へシフトしていますが、RED社買収によるシネマ事業のシナジーや、Zマウントシステムのさらなる展開に期待したいところです。ニコンの価格設定は、キヤノンとソニーの競合カメラと比べると少し安価な設定でしたが、今後どうなっていくのか注視する必要がありそうです。


コメント
ニコンもNTTが推進するIOWNに参画している企業の一つなのですね