ePHOTOzineが、シグマのフルサイズ対応 高倍率ズームレンズ「20–200mm F3.5–6.3 DG | Contemporary」レビュー記事を掲載しました。対応マウントは、現時点でEマウントとLマウントです。公式オンラインストア価格は、143,000円となっています。

総評 4.5星
「20–200mm F3.5–6.3 DG」は、4.5星を獲得し、かなりお勧めレンズに選出。20mmの超広角から200mmの望遠までをカバーする高い汎用性と極めてシャープな描写を両立した高倍率ズームレンズに仕上がっていると、選出理由を挙げています。
長所
- 中心部のシャープネス: 良好から極めて優秀
- 歪曲: 最小限に抑えられている
- オートフォーカス: 高速かつ正確で、ほぼ無音
- フレア耐性: 素晴らしい
- 色収差(CA): 中心部は良好に補正されている
- 焦点距離: 汎用性の高い高倍率ズーム
- 防塵・防滴構造 ※防塵・防滴に配慮した構造
- 最大撮影倍率: 28mmから85mmの間で1:2(ハーフマクロ)を実現
- ボケ味: 美しい描写
- 価格: 手頃でコストパフォーマンスが高い ※公式オンラインストア価格 143,000円
短所
- 周辺画質と望遠域 : 周辺部や長焦点側で細部の描写(解像感)が低下する
- 周辺減光 : 広角端20mmにおいて、周辺減光の影響を受ける
- 開放F値 : 暗め ※135mm以降の開放F値はF6.3
- 色収差(CA): 周辺部で一部発生する
評価・結論
これほど広範なズーム域、特に超広角20mmというワイド端を備えていると、「細部まで厳密にチェックした際に、果たして画質が保たれているのか」という疑問が真っ先に浮かぶことでしょう。しかし、20mm側に関して言えば、その懸念は実にあっさりと(※1)拭い去られました。
その「魔法」のような描写性能は50mm付近まで続き、歪曲収差に至ってはマクロレンズですら太刀打ちできないほど低レベルに抑えられています。望遠側へズームするにつれてシャープネスは低下しますが、これは物理法則から逃れられない以上、仕方のないことと言えます。また、可変絞り(※2)を採用しているため、135mm以降では開放F値がF6.3からとなり、絞り込むとすぐにF16以上に達して回折現象の影響(※3)を強く受けるようになります。
とはいえ、公平に見て、このレンズをF22からF40といった極端な小絞りで使うユーザーがどれほどいるでしょうか。素早い鳥や動物の動きを止めるために高速シャッターを必要とする野鳥カメラマンなら、まず選ばない設定です。また、遠景での撮影も良好な結果に繋がります。結局のところ、この種のレンズに求められるのは、レンズテストチャートを撮影することではなく、実用的な距離で使いこなすことだからです。
この新型レンズは、本来の設計意図を見事に具現化しており、その完成度は非常に高いと言えます。文句なしに「かなりお勧め」できる一本です。
※1 with consummate ease
直訳すると「至高の容易さで」となりますが、ここでは「懸念をあっさりと跳ね除ける」「余裕でクリアする」というニュアンスを強調するため、文脈に合わせて意訳しました。※2 The seven apertures available
直訳は「利用可能な7つの絞り」になります。ズーム全域で変化する「開放F値の段数」や「選択可能なF値の範囲」を指していると考えられます。そのため「可変絞り設計のため〜」と説明した方が設計上の制約が伝わりやすいため、そのように調整しました。※3 diffraction is taking a firm hold
直訳は「回折がしっかりと握っている」ですが、カメラ用語としての「回折現象の影響が顕著になる」「回折が支配的になる」という表現を採用しました。※4 as well it might
「当然そうなるであろうが」というニュアンスの挿入句です。直訳すると文章が回りくどくなるため、「物理法則から逃れられない以上、仕方のないこと」と、理由を補完する形で自然な日本語に繋げました。
【考察】デジカメライフ的視点
人気の高倍率ズームレンズ市場にシグマが投入した「20–200mm F3.5–6.3 DG | Contemporary」は、超広角20mmから始まり、テレ端200mmまでを一本でカバーする野心的なスペックです。
あえてテレ端を欲張らず、ワイド端を20mmまで広げた点が、このレンズの真骨頂です。Vlogや自撮り、広大な風景撮影において「あと一歩広く撮りたい」というニーズに応える、現代的な高倍率ズームと言えるでしょう。加えてハーフマクロ(最大撮影倍率1:2)にも対応しており、旅先でのテーブルフォトからスナップまで、これ一本で完結できる利便性は、多くのユーザーにとって大きな検討ポイントの一つになるはずです。
デジカメライフでは、競合レンズであるタムロン「25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2 (Model A075)」と比較した記事も掲載しているのでよろしければご利用ください。


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