ソニーが同時発表した小型軽量コンセプトの超望遠単焦点レンズ「FE 400mm F4.5 GM OSS | SEL400F45GM」と「FE 600mm F6.3 GM OSS | SEL600F63GM」のレンズ構成を比較すると、レンズ構成自体は異なるものの、設計思想は同じであることが見えてきます。

実は、スペック上のレンズ枚数こそ異なるものの、色収差を補正する特殊ガラスの枚数や配置位置は一致しています。今回は、公式のレンズ構成図をじっくり比較しながら、ソニーが仕掛けた『共通光学プラットフォーム』の秘密に迫ります。
レンズ構成の数値上は、まったく異なる別設計
- FE 400mm F4.5 GM OSS … 16群22枚
- FE 600mm F6.3 GM OSS … 17群24枚
レンズ枚数は「600mm」の方が2枚多く、群数も1つ異なります。焦点距離が「400mm」と「600mm」では光の屈折率や必要な補正量が構造的に全く違うため、個々のガラスのカーブ(曲率)や厚み、配置スペースは、それぞれの焦点距離に最適化された専用設計となっています。「中身のガラスまで完全に共通のパーツを使い回している」というわけではありません。
しかしレンズ構成図を見比べると、数字には表れない共通の設計思想が見えてきます。
レンズ構成図から見えてくる共通の設計思想

- FE 400mm F4.5 GM OSS … スーパーEDガラス3枚、EDガラス1枚
- FE 600mm F6.3 GM OSS … スーパーEDガラス3枚、EDガラス1枚
両レンズのレンズ構成図をパッと見比べると、似ていると思った方は多いはずです。
まず最初に特殊レンズの種類と枚数がまったく同じ。これら4枚の特殊ガラスが、「400mm」も「600mm」も同じ組み合わせのレイアウトで美しく並んでいることが確認できます。
レンズ構成図を見ると、スーパーEDレンズ3枚(斜線部)は中央前寄りに配置されています。中央付近に集中配置することで手持ち撮影時にフロントヘビーにならず、フレーミングや流し撮りがしやすいよう、共通の重量配分コントロールが行われているように見えます。

さらに注目すべきは、手持ち撮影時の軽快さを生むための「前玉」のアプローチです。上位モデル「FE 600mm F4 GM OSS」と比べると、新レンズの前玉は劇的に小さくなっており、鏡筒の全長・太さも一回り以上コンパクトになっていることが一目瞭然です。ちなみにガラスは「直径が小さく」なり「厚みが薄く」なると、体積(重さ)が掛け算で軽くなると言われています。
同時発表された「FE 400mm F4.5 GM OSS」と「FE 600mm F6.3 GM OSS」は小型軽量コンセプトであり、同じ設計思想で仕上げた超望遠単焦点レンズと言えるのではないでしょうか。


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