Eマウントにおけるソニー純正マクロレンズ「FE 100mm F2.8 Macro GM OSS | SEL100M28GM」とサードパーティ製レンズ タムロン「90mm F/2.8 Di III MACRO VXD (Model F072)」通称タムキューの基本スペックを比較してみました。

基本スペック比較 ※Eマウント用
| 項目 | SEL100M28GM | Model F072 |
| 最大撮影倍率 | 1.4倍(テレコン対応:最大2.8倍) | 1.0倍(等倍) |
| 最小絞り | F22 | F16 |
| 最短撮影距離 | 26cm | 23cm |
| レンズ構成 | 13群17枚 | 12群15枚 |
| 特殊レンズ | XAレンズ 2枚、EDガラス 2枚 | LDレンズ 4枚 |
| 全長 | 147.9mm | 126.5mm |
| 最大径 | φ81.4mm | φ79.2mm |
| 質量 | 646g | 630g |
| フィルター径 | 67mm | 67mm |
| 手ブレ補正 | あり(OSS) | なし |
| AF駆動 | XDリニアモーター(4基) | VXD(リニアモーター) |
| 絞り羽根枚数 | 11枚(円形) | 12枚(円形) |
ソニー「FE 100mm F2.8 Macro GM OSS」は国内で2025年11月に発売。一方タムロン「90mm F/2.8 Di III MACRO VXD」は2024年10月に発売されました。いずれも最新の光学技術を投入した中望遠マクロレンズになります。しかし、その設計思想と「マクロ」に対するアプローチは異なるのでコンセプトを比較してみました。
コンセプトと特徴
SEL100M28GM
1.4倍の超高倍率撮影
最大の特徴は、単体で1.4倍(1.4:1)の撮影が可能な点です。一般的な等倍マクロでは捉えきれない、肉眼を超えた微細な世界の描写を目的としています。
システムとしての拡張性
G Masterとして初めてテレコンバーター(1.4x / 2.0x)に対応。2倍テレコン使用時には2.8倍という驚異的な倍率を実現し、被写体との距離を保ちつつ超接写が可能です。
圧倒的なAF・手ブレ補正
4基のXDリニアモーターを搭載し、高倍率域で極めてシビアになるピント合わせを高速・精密に行います。また、レンズ内手ブレ補正(OSS)を搭載しており、手持ちでのクローズアップ撮影を強力にサポートします。
GMレンズ初のマクロレンズだけに ” 「等倍」の壁を打ち破る、新世代のフラッグシップマクロ ” を実現したと言って良いのではないでしょうか。
Model F072
タムキューの伝統を継承するボケ味
銘玉「タムキュー」が築き上げた、柔らかく溶けるようなボケ味を最新の光学設計で継承。タムロン初となる12枚羽根の円形絞りを採用。そのため絞り込み時でも美しい玉ボケと滑らかな階調を維持します。
徹底した実用性とコンパクト
全長126.5mmというサイズ感に加え、フィルター径を同社ミラーレス用ラインナップで一般的な67mmに統一。さらに、PLフィルター等の操作を容易にする「窓付きフード」を採用するなど、フィールドでの使い勝手を最優先しています。
球面収差を活かした描写
非球面レンズをあえて使用せず、球面レンズを中心に構成することで、不自然な輪郭のない極めて素直なボケ味を追求しています。
タムロンにとって初のミラーレス専用設計 ” タムキュー ” だけに伝統を継承しながら最新技術を投入した90mmマクロレンズに仕上がっています。やはりボケ味と実用性を両立を追い求めたコンセプトと言って良いのではないでしょうか。
MTFチャート

実は違うメーカーのMTFチャートの比較は、基本的に意味がないと言われています。一応比べてみると、周辺部の仕上がり具合に差があるように見えます。ちなみに実線と破線が寄り添うように重なっているほど、非点収差(アスティグマティズム)が少ないことを示します。重なっている場合は、点が点としてボケるためザワつきの少ない ” 素直で自然なボケ ” になり易いと言われています。
両レンズの決定的な違い
| 比較ポイント | SEL100M28GM | Model F072 |
| マクロ性能 | 1.4倍(さらにテレコン対応) | 1.0倍(等倍) |
| 描写の方向性 | 圧倒的な解像感と「精密さ」の追求 | 「とろけるようなボケ」と質感の追求 |
| 機動力と補正 | OSS搭載で手持ち撮影に強い | IBISに頼る分、軽量・コンパクト |
| 絞り羽根 | 11枚(ボケと解像のバランス) | 12枚(玉ボケの美しさを重視) |
| サイズ感 | 長く、メカニカルな存在感(147.9mm) | 短く、取り回しの良いサイズ(126.5mm) |
両レンズの購入を検討する際、上記の比較表が参考になるのではないでしょうか。やはり光学性能と取り回しのバランスの比重を天秤にかけると答えが出るかもしれません。
販売価格 ※公式オンラインストア価格(税込)
- SEL100M28GM … 199,500円
- Model F072 … 107,800円 ※Eマウント用価格
両レンズの価格差は結構あります。なので ” 価格・光学性能・取り回し ” 大きく分けてこの3つの要素の優先順位を決め方でどちらのマクロレンズを購入すべきか答えを導き出せるかもしれません。
最大撮影倍率1.4倍の世界で限界を挑むならソニー。伝統的で情緒的なマクロ描写を求めるならタムロンといった感じでしょうか。
ソニー : FE 100mm F2.8 Macro GM OSS
タムロン : 90mm F/2.8 Di III MACRO VXD


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